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報知オールスターC

  • 2011年01月02日(日) 00時00分
 今年の報知オールスターCは厚いメンバー。南関の重賞ウイナーが7頭いる上に、昨年の2着馬もいる。取捨選択に悩むところだが、2100mという距離も含めつつ検証していきたい。

 まず、南関クラシックウイナーから。道営から再転入のニックバニヤンはさすがに厳しいとみて見送り。問題はマグニフィカの評価だろう。JBCクラシックからの巻き返しが期待されるが、大柄でも胴がやや短い体型ではコーナー6回の2100mに疑問あり。昨春は休養と展開と相手関係が結果につながったとみて、人気なら消して妙味と考えたい。

 シーズザゴールドは、東京ダービーでペース判断が難しいなかでの4着は上々と捉えていいだろう。ダービーグランプリの内容も悪くなく、今回は前進が必至とみる。もう1頭のブンブイチドウは現状では荷が重く、ノーマークが妥当だ。

 では、古馬重賞の覇者はどうか。実績上位は09年浦和記念の覇者、ブルーラッドだ。しかしそれ以降は勝ち星なし。埼玉栄冠賞では余裕をかましつつ外を回ったら、全力で追いまくったドリームトレジャーにやられたというのも微妙だった。早め先頭が好走のパターンでもあり、今回は割り引くべしとみる。

 昨年の浦和記念2着のボランタスは仕掛けてから長く持続する脚が武器。馬体は凄みを増しており、まくり一発が決まる可能性は大いにあるだろう。カキツバタロイヤルも底力がある馬。南関転入後11戦連続で3着以内という戦績はおみごとで、相手なりに走れる力は混戦ならさらに無視できない。

 笠松のマルヨフェニックスはここにきて馬体が一段と成長。前走はハイペースとはいえ、見た目以上の楽勝だった。柴田調教師はレース後早々に「次は報知オールスターC」と明言していたが、ここまでメンバーが揃ったのは誤算だったかもしれない。しかし今の充実度なら、2回も1番人気に推されながら4着以下だった汚名を返上できる可能性はある。

 以上を勘案すると、もっとも魅力があるのはボランタス。カキツバタロイヤルも大崩れはないだろう。シーズザゴールドも好勝負が可能。このあたりは仕掛けのタイミングひとつで順番が変わってきそうだ。マルヨフェニックスは左回りがカギだが、台頭の可能性は十分。ブルーラッドは展開が不向きと決め打ちして、無印で勝負する。

 昨年2着のグランシュヴァリエも無視できない存在で連下にマーク。さらに穴で面白そうなのが、タンゴノセックだ。JRA時代の3勝はすべて中京競馬で、南関でもハマれば激走という状況なら、重賞でも食い込む余地があるだろう。

 クイーン賞で好走したトウホクビジンにも期待したいが、前走から中4日の再輸送では……。後ろ髪は引かれるが、個人的にはエンプレス杯で狙うことにしたい。

◎5.ボランタス
○2.カキツバタロイヤル
▲12.シーズザゴールド
△8.マルヨフェニックス
△11.グランシュヴァリエ
注13.タンゴノセック

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グリーンチャンネル・中央競馬中継キャスターを経て、同じグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」の案内人を務める。そのほかにも生産牧場や育成牧場の取材、執筆、各地の競走馬セリ市の進行役も。06年3月には単行本「廃競馬場巡礼」を上梓。競馬のよき語り部としての研鑽を積んでいる。 競馬総合チャンネル 地方競馬コースでは「地方競馬に突撃しよう」を連載中

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