●サトノティアラ(牝 栗東・長浜博之 父アグネスタキオン、母スーア)
兄姉にソーマジック(父シンボリクリスエス/08年桜花賞-GI・3着)のほか2頭の準OP馬がいる。母スーアは現役時代に伊1000ギニー(G2)を制覇。繁殖牝馬としてコンスタントに活躍馬を送り出す能力は素晴らしい。本馬の父アグネスタキオンは、母方にSadler's Wellsまたはその全弟Fairy Kingが母方に入った場合、あまり成績が芳しくなく、青葉賞(G2)を勝ったアドマイヤコマンドぐらいしか活躍馬を出していないが、本馬の全兄サトノジューオーはもうじき1000万クラスを突破しそうな勢いがある。さすがスーア、といったところ。本馬もいいところまで行きそうだ。
●サンライズサルーテ(牡 栗東・河内洋 父ジャングルポケット、母エレガントシチー)
母エレガントシチーは1000万条件馬で、そのきょうだいにグレイスティアラ(05年全日本2歳優駿-GI、06年兵庫CS-GII、05年エーデルワイス賞ーGIII)、シアトルユー(07年七夕賞-GIII・6着)がいる良血。「ジャングルポケット×サンデーサイレンス×ノーザンテースト」はジャガーメイル(10年天皇賞・春-GI)、ダイワファルコン(10年弥生賞-GII・3着)と同じ組み合わせ。先々まで期待したい素材。
●トスカーナ(牝 栗東・岡田稲男 父Medicean、母ロワージ)
父Mediceanは現役時代、イギリスでエクリプスS(G1・芝10f)、ロッキンジS(G1・芝8f)など4つの重賞を制した。種牡馬としてはドバイデューティーフリー(首G1・芝1800m)を勝ったAl Shemaliなどを出している。本馬は母が「Green Desert×Habitat」というスピード配合なので、短めの距離で本領を発揮するタイプだろう。Halo≒Sir Ivor 4×4、Cocarde≒Caro 4×4、South Ocean≒New Chant 4×4という緻密な構成は目を惹く。芝・ダート兼用で楽しみが大きい。馬主はモハメド殿下の夫人であるハヤ王女。
●ナイトラーク(牝 美浦・武市康男 父アグネスタキオン、母ジュリエット)
全兄ベストアンサーは未勝利戦-500万特別を連勝してセントライト記念に出走した経験を持つ(10着)。まだキャリア5戦なのでこの先まだまだ出世しそうな気配がある。母ジュリエットは重賞の勝ち星こそないものの、リステッドレースを勝った経験があり、それなりの能力は持っていた。「Sadler's Wells×Riverman」なのでカーネギーと同じ組み合わせ。ちなみに、「アグネスタキオン×カーネギー」といえばアドマイヤコマンド(08年青葉賞-GII)がいる。したがって、本馬とアドマイヤコマンドは配合構成がよく似ている。芝向きの中距離タイプ。
●バトルドゥーマ(牝 栗東・矢作芳人 父サクラバクシンオー、母ラスターバイオ)
父サクラバクシンオーはNijinskyを含んだ繁殖牝馬との間にショウナンカンプ(高松宮記念など重賞3勝)、シーイズトウショウ(CBC賞など重賞5勝)など多数の活躍馬を出している。本馬は母ラスターバイオがNijinsky 3×3なのでこのパターンに当てはまる。母はこのほか Riverman≒Mill Reef 2×3を持ち、繁殖牝馬としてちょっとおもしろいところがありそう。サクラバクシンオー産駒らしくマイル以下の芝で本領を発揮するだろう。