ユングフラウ賞(2月9日 浦和 サラ3歳牝馬 別定 SIII 1400m稍重)
◎(1)クラーベセクレタ 1分29秒1
○(2)マツリバヤシ 5
▲(3)マルヒロブライティ 2
△(4)フロレアル 2
△(5)ゴールドターフ 1/2
………………
△(6)トーセンノーブル
(8)ダブルタイム
△(9)オリークック
単130円
馬複180円
馬単260円
3連複310円
3連単640円
クラーベセクレタが圧勝した。前走「東京2歳優駿牝馬」とまったく同じ自然流の先行策。逃げたダブルタイムを3コーナー持ったまま抜き去り、直線半ばからは文字通り独走だった。手ごろな頭数(10頭立て)、分散したメンバー(前週・大井桃花賞が終了)。なるほど当然の結果ともいえるが、現実に自身初コース、ただ1頭、56kgのハンデがあった。「いい勝ち方ができました。前走で能力とセンスはわかっていたし、今日は僕が普通に乗れれば…。道中もフィニッシュも凄い手応え。本番(3月23日・桜花賞)へ自信を持って臨めます」(戸崎騎手)。ただし同Jは、前述大井桃花賞、優勝マニエリスムの手綱も握っている。さてどちらをとるか。この日明言されなかったが、浦和コースにメドをつけたぶん、本人の気持ちはおそらくクラーベと推測する。
クラーベセクレタは道営3勝。ダートでは出遅れた(エーデルワイス賞=4着)以外負けを知らない。ネフェルメモリーにイメージがダブる天才少女で、スピードと瞬発力、さらに競馬センス、少なくとも現時点では同世代をあらゆる点でリードする。「56kgでも安心して見ていられた。ライバル(マツリバヤシ)がすぐ外にいたのに、リラックスして走っていたから。3歳牝馬、それも春先にこういうレースができる馬はめったにいない」(川島正行調教師)。ノーザンF生産馬。例によって、「見込んだ」「惚れ込んだ」、その上でのトレードということだろう。早熟型…イメージは確かにそうだが、ワルドラッシュ×タイキシャトルの血統背景。あとは「個体の問題」と考えたい。馬体がもうひと回り増えればもちろんベターだ。
マツリバヤシ2着。終始クラーベをマーク、意識するレース運びで、しかし直線逆に突き放された。パドックなどうるさいほどの気合乗り。100%「勝負がかり」であっただろう。水準の能力は認めても、今春逆転までは難しい。「ハナに行く作戦も考えていたが、この展開で結果よかった。勝った馬は強いです」(今野J)。サバサバしたコメント、その典型と実感する。3着マルヒロブライティも目いっぱいの力走か。先着2頭を目標に隙のない位置取りながら、最後じわじわとしか伸びなかった。父トワイニング。ひとまず本番の「権利」はとったが、距離延長、成長力など、プラス材料が正直乏しい。フロレアルはスタートで大きくつまずき、上がり38秒8だから、まともなら3着(桜花出走権)が考えられた。小柄でも末脚強靭。運よく出走できれば大穴の資格が浮かぶ。「ローレル賞」覇者、左回りに期待があったオリークックは追走終了。パドックからイレ込み加減で気性面のスランプか。ゴールドターフは距離不足。姉アグネスターフ「東京プリンセス賞」勝ち馬で、同馬も息の長い末脚に特長がはっきり出ている。