兄弟は未勝利馬だが配合抜群、一発の魅力十分クラベス
アースソング(牝 栗東・池江泰寿 父アグネスタキオン、母ワールドミュージック)
母ワールドミュージックの半姉にCCAオークス(米G1)を勝ったJilbab、同じく半兄にヴィットリオディカプア賞(伊G1)を勝ったAncient Worldがいる良血。アグネスタキオン産駒は母方にワンポイントでも重厚な血を持つことが好ましい。母の父Dixieland Bandはそういったタイプの血で、アグネスタキオンとDixieland Bandの組み合わせからはレッドデイヴィス(11年シンザン記念-GIII)が出ている。芝向きのマイラー。
クラベス(牝 美浦・二ノ宮敬宇 父マンハッタンカフェ、母ダンシングナゲット)
半姉ロゼとアリエナイはいずれも未勝利馬。しかし本馬は配合的に注目できる存在なので期待したい。父マンハッタンカフェはNijinskyとMr.Prospectorを併せ持つ繁殖牝馬と相性がよく、本馬もその1頭。このパターンからはイコピコ、サンディエゴシチー、マンハッタンスカイ、レッドアゲート、メイショウレガーロ、エーシンモアオバーといった活躍馬が出ている。マンハッタンカフェはまたCaerleonを持つ繁殖牝馬との相性も抜群。本馬はそれにも当てはまる。一発があっても不思議のない好配合馬だ。芝向きの中距離タイプ。
ゴールドユソネット(牝 栗東・森秀行 父Hussonet、母Blond Rocket)
父Hussonetは00年から7年連続で南米チリのリーディングサイアーとなった名種牡馬。現役時代は下級条件馬だったが、父Mr.Prospector、母Sacahuista(米3歳牝馬チャンピオン)という超良血がモノをいって種牡馬として大成功を収めた。本馬の半姉RockabubbleはニュージーランドブラッドストックブリーダーズS(新G1・芝1600m)の勝ち馬。スピード感あふれる配合でマイル前後を得意とするはず。
シルクエスティーム(牡 栗東・鮫島一歩 父ブライアンズタイム、母シルキーグランス)
先日のフェブラリーS(GI)は、2着フリオーソ、3着バーディバーディがともに「父ブライアンズタイム、母の父Mr.Prospector系」という配合だった。本馬の母の父KingmamboはMr.Prospector系。上記の2頭と配合構造が似ている。全兄シルクアルボーレは準OPまで出世しているので、本馬も同様の活躍が期待できる。
ダノンアマン(牡 美浦・国枝栄 父ディープインパクト、母ストレイキャット)
母ストレイキャットは未勝利馬だが、年度代表馬ゼンノロブロイの半姉にあたる良血で、繁殖牝馬としてはタガノエリザベート(09年ファンタジーS-GIII)、ナリタキングパワー(準OP)を産んでいる。本馬の父ディープインパクトはアメリカ血統と好相性を示しているので、本馬のような配合は悪くない。サンデー系なのでゼンノロブロイ、タガノエリザベートとも血統構成が近い。芝向きの中距離タイプ。