週が明ければ、暦は3月。クラシックシーズンが本格化する。
来たるGIの舞台で、果たしてディープインパクトの仔たちは飛ぶのか。なんだか図式が描きにくい世代でしたが(特に牡馬シーン)、最後の最後になって、POG特集のグラビアのトップを飾った、ピカソやメジロダイボサツがデビューというのも、何かの縁?(笑)
というワケで、今期の新馬ピックアップも当号が最終回。この一年のアレコレを糧に、来年も頑張ろうね。
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レッドフィアレス(クロフネ×オレンジブロッサム)牡・松永幹
母は2勝、半姉のオレンジティアラは小倉2歳S・3着(父サクラバクシンオー)。ごく近い近親に、TCK女王盃馬ラピッドオレンジ、平安S・2着馬ブラックコンドル。いかにもクロフネ産駒然とした、ダート中距離の似合いそうな、骨格のしっかりした芦毛馬です。
時計を出し始めてから1カ月。タイム自体は、そう目立つ感じはなかったが、併せ馬で、ほぼ遅れなし。最終追い切りは、栗東坂路で53秒7-38秒4-12秒5。新馬戦突破レベルに到達。
2月26日(土)中山3R・ダート1800m
【将来性】★★
【馬券率】60%
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エチゴイチエ(ネオユニヴァース×ダンスフォーママ)牡・手塚
祖母ビューパーダンスを起点に、近親にアイリッシュダンスやハーツクライ。
母ダンスフォーママは、手塚厩舎所属で中央2勝(地方4勝)。母も同馬も、馬主は齊藤四方司さん。“エチゴイチエ”なんて、しゃれっけのある名前をつける余裕あり?
昨秋の10月時点で、美P・64秒2-36秒5-12秒5まで仕上がっていたが、再調整明けはウッドへ。一週前に三浦クンが跨り、南W・82秒6-66秒4-38秒1-12秒9というタフな追い切りを敢行。秋当時より、ひと回りパワーアップしている。
坂路・36秒台のバンダムクレスト。Pコースで11秒台の上がりをマークした、ビアトリクスにプレミアムテースト。ピカソに(いきなりブリンカー着用?)、メジロダイボサツという、かなりの好メンバーが揃ったが、この馬との、一期一会を大事にしたい。
2月26日(土)中山6R・芝2000m
【将来性】★★★
【馬券率】60%
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ケツァール(ストラヴィンスキー×アマビリータ)牝・畠山吉
牝系の大元はダイナアクトレス。祖母は桜花賞3着のプライムステージ、母の弟はアブソリュート。ストラヴィンスキー×ダンシングブレーヴと、スピード指向の強いアクトレス一族。
11月の東京で、1400ダートの新馬戦に登録。スクラッチしての仕切り直しとなるが、同時点で、Pコースを中心に66秒台を連発。3F・37~1F・12秒前半と、ラップもしなやか。再調整後の追い切りは2本と、ややモノ足りなさを感じるかもしれないが、一度馬体を造った馬。
人気の在り処が見えにくいが、そっと馬券は単複。
2月27日(日)中山4R・ダート1200m
【将来性】★★
【馬券率】60%
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アルモドヴァール(Rahy×アプリシエーション)牡・安田隆
母系はカーリアン×アリダー。素軽いラーイとの配合で、芝・ダート兼用のスプリンターを生産。ダーレー所属馬だけあって、品のある配合です。
併走遅れも多いが、調教パートナーは古馬や経験馬。最終追い切りはCWで80秒4-64秒5-37秒0-12秒2。古馬準OP・レディルージュに0秒2先着なら合格点。
ただ、コース取りは、やや内めの6分どころ。気持ち時計は割り引いたほうがいいし、もしかして内にササるクセあり?
実戦に思わぬ影響を及ぼすようなら、坂路52秒4-37秒9-12秒4のリアリーサムシングが代わって台頭。
2月26(土)阪神5R・ダート1200m
【将来性】★★
【馬券率】50%
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ストリートマジック(キングカメハメハ×ロイヤルブライド) 牡・藤原英
祖母はロイコン、母の半姉はハッピートレイルズ。シンコウラブリイの活躍で、またたく間に日本で枝葉を広げた一族。
半兄のタイキエルドラドは(1994年生まれ)、アルゼンチン共和国制覇。競馬バブルのあの熱狂から、ずいぶん時が経ったんだなぁ。
なんて、まだ体質が固まり切れないし、藤原英厩舎だけに、稽古は上がり重点。少し長い目で見てあげたいけれど、CW・11秒台なら、新馬戦勝ち負けのレベルにあり。
2月26日(土)阪神6R・芝2000m
【将来性】★★★
【馬券率】50%
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ペルレンケッテ(ディープインパクト×プンティラ)牝・音無
母は独オークス優勝(GIIだけど)。母の妹パイタは、独2歳牝馬チャンプ。日本では、あまり馴染みのない血統だが、好マイラーを予感させる、バネのある馬だったんだよね。
トモに力の付くのを待ってのデビューとなったが、直前の追い切りは坂路・50秒9-37秒4-12秒9。音無厩舎にすれば、かなり時計の精度は高い。
強敵はシシリアンブリーズ。同馬も1歳9月の牧場ツアーで見知った馬ですが、そう、あのクロフネの半妹。こちらも2月9日に、52秒4-38秒2-12秒6。できれば桜花賞に間にあって欲しかったが、丹念に馬を造ってきた甲斐があったなぁ。
最後の最後に、この2頭をピックアップできてよかった。
2月27日(日)阪神5R・芝1800m
【将来性】★★★★
【馬券率】65%