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東京スプリング盃

  • 2011年03月08日(火) 00時00分
 16頭立てで重賞ウイナーも多数。南関東所属馬限定重賞は、交流重賞がたびたびスカスカ感あふれるメンバーで行われるのと比べると、じつに対照的だ。強い馬を決めるのも競馬だが、どの馬が強いのかを客に選ばせるのも競馬。馬券的に興味深くなるのは、4月20日の東京スプリントよりこちらだろう。

 月曜日の冷たい雨の影響もあって、昨年末から続いている時計の速い馬場は維持されている様子。しかも火曜、水曜が晴天となると、当日は走りやすさ抜群の馬場になりそうだ。となると、スピード重視、枠順重視で考えてよさそう。なかでもカペラステークスで爆裂に逃げたジーエスライカーに注目してみたい。

 なぜ三浦皇成騎手なのかという疑問はさておいて(火曜水曜ともに8鞍騎乗)、同型のスリーセブンスピンが出走しないことが何よりの援軍。その条件と内枠なら1400m戦でもスピードは最後まで落ちないとみた。前走はデビュー以来の最高馬体重。中4週の今回はキッチリと仕上げてくることだろう。

 相手筆頭も内枠からケイアイゲンブを抜擢。JRA時代はこの距離だと短かった感があるが、南関の馬場ならダッシュ力が互角になる分、好位からの競馬ができるようになったようだ。今回も競らずに絶好位を取れそうで、斤量を味方にしての逆転までを視野に入れたい。

 ディアーウィッシュは内田博幸騎手を起用するという点で不気味な存在。コーナー3つ以下の短距離戦となると、06年11月の東京競馬(ダート1400m・1着)以来だが、前に行ける脚は持っているので対応できそうだ。中1週での競馬は久々だが、前走での息切れ感は多少の太めが理由とすれば、むしろプラスといえるだろう。

 ヤサカファインは昨年のこのレースで対抗をつけて期待したが、どうも1400mになると多少踏ん張りが甘くなる印象が。まして59kgでもあり、評価を下げて妙味と判断。ならばシャレーストーンのほうが穴馬として面白い。スピード自体は一枚劣るが、再転入2戦目での上積みと斤量を加味すれば、互角に戦える余地はありそうだ。さらに大穴でディアヤマト。この時期に激走するのが毎年のパターンで、前走だけで確変が終了したとみるのは早計かもしれない。

 フジノウェーブは、昨年の気合いのすごさを思い出すと、長休明け2戦の内容は物足りない。一応連下には記しておくが、来られて悔いなしの気持ちで絞っていく手もあるだろう。

◎2.ジーエスライカー
○4.ケイアイゲンブ
▲10.ディアーウィッシュ
△1.ヤサカファイン
△7.シャレーストーン
△12.ディアヤマト
×8.フジノウェーブ

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グリーンチャンネル・中央競馬中継キャスターを経て、同じグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」の案内人を務める。そのほかにも生産牧場や育成牧場の取材、執筆、各地の競走馬セリ市の進行役も。06年3月には単行本「廃競馬場巡礼」を上梓。競馬のよき語り部としての研鑽を積んでいる。 競馬総合チャンネル 地方競馬コースでは「地方競馬に突撃しよう」を連載中

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