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母はNZのクラシックホース、コスモビアンコ

  • 2011年03月15日(火) 12時00分
●コスモビアンコ(牝 美浦・池上昌弘 父Fusaichi Pegasus、母Pace Invader)
 2010年1月、ニュージーランドブラッドストックプレミアイヤリングセールにて、岡田繁幸氏が26万NZドル(当時の邦貨で約1700万円)で落札。母Pace InvaderはNZ1000ギニー(G1)、ソーンドンマイル(G1)などを制した名牝。父Fusaichi Pegasusはケンタッキーダービー(米G1)の勝ち馬。種牡馬としてはMr.Prospectorの子ながら中距離に適性を見せている。Halo≒Sir Ivor 4×5というニックスを持つ。気性次第ではあるが芝1600〜2000mあたりに向くタイプ。

●ニシノテンコウ(牡 美浦・古賀慎明 父ブライアンズタイム、母ブランドアート)
 母ブランドアートは現役時代、不良馬場のフラワーC(GIII)を勝った。繁殖牝馬としてもまずまず優秀で、これまでにOP馬ニシノプライド(父セイウンスカイ)、オークス(GI)5着など重賞で入着を繰り返したニシノフジムスメ(父キングヘイロー)、OP特別を勝ったニシノコマンド(父ヘクタープロテクター)などを出している。本馬はブライアンズタイムが父で、アメリカ血統を強化した配合なのでダ1800mタイプかもしれない。

●ビターアンドハイ(牡 美浦・栗田徹 父Encosta De Lago、母Celtic Reign)
 オーストラリア産馬なので生まれが約半年遅い。父Encosta De LagoはFairy Kingの子で、07-08、08ー09年と2シーズン連続オーストラリアのチャンピオンサイアーに輝いている。自身はマイル以下で活躍したスピード馬で、産駒もマイル以下を主戦場としている。母Celtic Reignの半姉Makybe Divaは、メルボルンC(G1)3連覇など36戦15勝。2年連続豪年度代表馬に輝き、同国の名誉の殿堂入りを果たした歴史的名牝。父はスピードタイプながら母方はスタミナ十分なので、芝1600〜2000mあたりが良さそう。

●ヘヴンヘルプ(牡 美浦・中川公成 父マーベラスサンデー、母ホホエミガエシ)
 自身の兄弟に中央平地で勝ち星を挙げた馬はなく、母ホホエミガエシも未勝利馬。ただ、2代母マックスフリートは「女オグリ」の異名を取った東海の女傑(通算23戦15勝)。近親にビッグロマンス(10年全日本2歳優駿-GI)、サンライズマックス(重賞3勝)、ミラクルオペラ(重賞2勝)などがおり、牝系の活力は旺盛。父マーベラスサンデーは基本的にNijinskyと相性がよく、この組み合わせからシルクフェイマス(04年日経新春杯-GIIなど重賞3勝)、サイレンスボーイ(04年武蔵野S-GIII・2着)、メイショウサライ(07年プロキオンS・GIII・4着)、オーゴンサンデー(04年京成杯AH-GIII・5着)などが出ている。本馬はこのパターン。ちょっとおもしろいところがありそう。

●マハーバーラタ(牝 栗東・高野友和 父ディープインパクト、母マハーブ)
 半姉にOP馬マハーバリプラム(父フジキセキ)、準OP馬デイトユアドリーム(父トワイニング)がいる。どちらもダート馬だったが、本馬は芝向きのディープインパクト産駒なので芝適性も期待できるだろう。母方の奥にスピード豊かなアメリカ血統が入っているのは好感が持てる。気性面で難しいところが出てくる可能性も考えられるが、それが勝負根性など良いほうに転化すれば楽しめそう。芝・ダート兼用の中距離タイプ。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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