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逆発想の皐月賞

  • 2011年04月22日(金) 10時03分
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 例年の皐月賞は、中山芝の最終週に行われるため、欧州的なスタミナや馬力がポイントになっていました。

 たとえば、過去に皐月賞を優勝したキャプテントゥーレやヴィクトリーはいずれも母父がトニービン。欧州的なスタミナを補強する血統です。

 また、ネオユニヴァース産駒も皐月賞を連覇しましたが、ネオユニヴァースはダート適性が強く、馬力に優れた血統です。

 しかし、今年の皐月賞は東京の芝コース。しかもいつもとは真逆の開幕週に行われますから、例年の皐月賞とは大きく異なる適性が要求されそうです。

 では、今年の皐月賞はどのような適性がポイントになるのでしょうか? ボクは「米国的なスピードの持続性」がカギになると想定しています。

 例年の皐月賞であれば、凱旋門の血が重要でしたが、今年は米国血統の代表系統、ミスタープロスペクターの血がポイントになりそうです。

 たとえば、今年の皐月賞と同じ3歳限定戦で東京芝2000mで行われた昨年のプリンシパルSは、ルーラーシップが圧勝。クォークスターが2着。バシレウスが3着でした。

 この3頭に共通するのは、いずれも父か母父がミスタープロスペクター系種牡馬であること。そして、父の産駒は、芝1600m以下のGIを勝っていることです。

 つまり、高速東京芝2000mでは、マイルにも対応できるスピードの絶対値と、それを持続し続ける能力が勝敗のカギを握ることが想定されます。

 種牡馬では、高速マイルGIに実績があり、なおかつ2000m以上GIでも実績を残すキングカメハメハ、フジキセキ、アグネスタキオンの産駒が合いそうです。なかでも、母方もスピードの勝ったタイプがベターでしょう。(ちなみに、例年の皐月賞は母方は重厚な方がよいのですから、例年とはまったく違う狙い方になりそうです)

 1人気が予想されるサダムパテックは父が高速マイルに強いフジキセキ。さらに母のサマーナイトシティは1000mでも勝ち星がありミスプロの血が強調された軽快な馬。

 例年なら危険なタイプの人気馬になるはずでしたが、むしろ今年は信頼できるタイプになりそうです。

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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