【2歳】
●カレンシュガーレイ(牡 栗東・安田隆行 父ハーツクライ、母カレンママ)
半兄カレンジェニオ(父スペシャルウィーク)は2戦1勝、先日阪神のダ1800mで初勝利を挙げた。母はダート短距離で3勝。どちらかといえばダート向きの特徴を伝える牝系だが、父ハーツクライは芝向きなので、芝適性もそれなりにありそう。代表産駒のウインバリアシオン、メイショウナルトはいずれも母にNorthern Dancerの強いクロスがある。本馬はこのパターンなので期待できる。「母の父エンドスウィープ」は連対率が20%を超えており優秀。
●ストリートハンター(牡 栗東・角居勝彦 父Street Sense、母クイックリトルミス)
母はグレードレースの勝ち星こそないものの、ハリウッドスターレットS(米G1・AW8.5f)、サンタイネスS(米G2・ダ7f)でともに2着と健闘している。父Street Senseはケンタッキーダービー(米G1)、BCジュヴェナイル(米G1)、トラヴァーズS(米G1)を制した名馬。ケンタッキーダービーとBCジュヴェナイルを双方制した唯一の馬でもある。今年の2歳世代が初年度産駒。Mr.Prospector系だがスタミナと底力を感じさせる血統なので、ダート1800mあたりに適性がありそう。本馬は母方も力強いダート血統で固められているので、典型的なアメリカンタイプの中距離ダートホースだろう。
●ディアデラバンデラ(牡 栗東・角居勝彦 父シンボリクリスエス、母ディアデラノビア)
母ディアデラノビアはフローラS(GII)など3つの重賞を制覇。その母ポトリザリスはアルゼンチンダービー(G1)、アルゼンチンオークス(G1)を制した女傑で、母の兄弟姉妹には3頭のG1ウィナーがいる(うち1頭は亜2歳牝馬チャンピオン)。日本でもこのファミリーからダノンゴーゴー、クルサード、マゼランなどが出ており、アルゼンチンから日本へ渡っても旺盛な活力を維持している。当然、日本における出世頭のディアデラノビアには繁殖牝馬として大きな期待が掛かる。芝向きの中距離タイプ。
●フランベルジェ(牡 栗東・安田隆行 父デュランダル、母ムガメール)
半兄にフォーリクラッセ(OP)、メガトレンド(準OP)がいる。母ムガメールは未勝利馬だが、2代母Intrepidityは英オークス(G1)、ヴェルメイユ賞(仏G1)、サンタラリ賞(仏G1)を制した名牝。デュランダル産駒はやや晩成型で、このところエリンコート、カリバーン、フラガラッハなどの活躍で巻き返しの気配が見られる。ヨーロッパの重厚な血脈とフィットする傾向が見られるので、近い世代にヨーロッパのクラシックウィナーの血が入る本馬は見どころがある。
●メイショウバロン(牡 栗東・安田隆行 父フォーティナイナーズサン、母セルリアンブルー)
父フォーティナイナーズサンはその名のとおりフォーティナイナーの子。現役時代はアメリカで芝10ハロンのG1、芝12ハロンのG2を制した。馬産地でも人気を集めており、初年度から3年連続で100頭以上の繁殖牝馬を集めている。今年の2歳世代が初年度産駒。母セルリアンブルーは現役時代に未勝利で終わったが、初子のメイショウイエミツは7戦3勝の素質馬。繁殖牝馬としてはいいものを持っている。力強い血で構成されているので、本馬もダート向きに出るかもしれない。中距離向き。