4月29日。今年度のホッカイドウ競馬が門別競馬場にて開幕した。
初日のこの日は祝日と重なり、1766人が来場。12レースを消化し、計1億6809万円を売り上げた。
目標としていた1億7000万円にはほんの少し届かなかったものの、まずは上々のスタートを切ったと言えよう。
第1レースは14時10分。30分~35分間隔で第12レース発走は20時ちょうど。終了時間が昨年よりも35分早まったのは震災の影響である。
この日のメーンは「第35回北斗盃」。「北海優駿」を頂点とした3歳の3冠路線の1つ目と位置づけられるこのレースには13頭が顔を揃え、JBC協会よりヨハネスブルグの配合権利が勝利馬の馬主に授与される副賞がついた。
ダート1200mは2コーナーポケットからのスタート。レースはラスワロフスキーとスカイホークアイが引っ張る展開で進み、直線に入ってから好位につけたパフォーマンスが抜け出してそのままゴールイン。
騎乗していたのは川島洋人騎手。田中正二厩舎所属。馬主は野島春男氏。生産も同じく野島牧場である。
このパフォーマンスは、父アッミラーレ(サンデーサイレンス)、母プラチナウインク(その父アフリート)という血統で、何と、前走はちょうど1年前の同じ門別開幕日。開幕を記念して特別に組まれている「JRA認定スーパーフレッシュチャレンジ競走」を制した後、休養していた。
この1年間で38キロの馬体重増は、終わってみれば馬自身がそれだけ成長した証拠でもあるわけだが、人気は6番人気。まさかこれだけのブランクを克服して先頭でゴールするとは…。
アッミラーレというよりもむしろダートの短距離の得意なアフリートが出た脚質かも知れない。これで2戦2勝。今年の活躍が期待される。
勝利インタビューで川島洋人騎手は「大震災の後、正直なところこの日に予定通り開幕できるかどうか不安だった」と触れ、無事に今年もナイターでホッカイドウ競馬が始められた喜びを熱く語った。
これは多くの関係者の偽らざる心情を代弁しているだろう。まだまだ復興にはかなりの時間を要するが、ホッカイドウ競馬でも開幕から5月5日までの4日間を東日本大震災復興支援開催期間とし、売り上げの一部を義捐金として被災地に拠出する予定である。
なお、5月5日(木)は「コスモバルク記念」(コンデュイット賞)が実施される。それにともない、引退してビッグレッドファームにて繋養されているコスモバルクも門別に来場しファンにお披露目の予定である。
同じくこの日には午後1時40分より、岡田繁幸氏、ライターの河村清明氏、コスモバルクの管理調教師であった田部和則氏によるトークショーも行われる。
また、同じくこの日は「第8回浦河ジュニアジョッキー杯」も行われる予定だ(発走時間は正午頃とも聞いているが、現段階ではまだ予告がない)。
11月17日まで、80日間のホッカイドウ競馬がいよいよ始まった。来週もホッカイドウ競馬について触れるつもり。