セイウンスカイ=スペシャルウィークの年の3分3秒2を筆頭に、3分4秒台の決着になるような中身の濃い3000mなら、さすがに大半の馬がマイラーか中距離型になった最近とはいえ、距離に死角の大きい馬は狙いが下がる。長距離3000mで、最後にプラスアルファをもたらすのは秘めるスタミナの裏付けしかないからだ。
しかし、2000m通過が2分8〜9秒になり、3分7秒台(この5年間で3回もある)の長距離戦としては凡走内容で決着する超スローだと、嫌える馬がいない。マチカネフクキタル型のマイラーでも、ただ行っただけの昨年マイネルデスポット(以後大凡走の連続)型の伏兵でも、連対圏に入ってしまう。
今年の組み合わせ、岡部騎手あたりが先行集団のカギを握ると、超スローもある。勝負どころの3コーナーすぎ、早めにスパートする伏兵を狙う手が成立する。まともな流れなら、能力No.1と思えるアドマイヤマックス、武豊騎手のノーリーズン。この2頭の凡走は考えられないが、豊騎手はタメる可能性が高く、アドマイヤマックス=後藤騎手もそう早めには動かないだろう。
総合力は下でも、昨年ジャングルポケットで大失敗した角田騎手の1枠2番ヒシミラクルは好位のインをキープし、どのみち人気薄の抜け出して粘る先行タイプ。早めにスパートしてくれると考えての穴狙い。
父サッカーボーイは、ナリタトップロードなどが示すように最大の特徴は父系からくる渋いスタミナ。ましてこの馬、母の父にミルリーフ系のシェイディハイツを持ち、2000m級を使うようになって3勝した馬。秘めるスタミナがある。牝系はアカネテンリュウ、オサイチジョージを送った一族、成長力もあるはずだ。