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オーストラリアも注目? 母父サンデーの破壊力

  • 2011年05月13日(金) 12時00分
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 NHKマイルCはグランプリボスが快勝。07年から先週までサクラバクシンオー産駒は芝1600mで22勝していますが、このうち9勝は母父サンデーサイレンス。

 年々高速化する馬場状態と母父サンデーサイレンス、それと外国人騎手は距離適性の壁をブチ破る破壊力があることを改めて思い知らされました。

 鞍上のウィリアムズ騎手は昨年の天皇賞春ではジャガーメイル(1着)、有馬記念はトゥザグローリー(14人気3着)、そしてNHKマイルCはグランプリボスと、母父サンデーで稼ぎまくっています。

 ウィリアムズ騎手は、過去にサンデー肌の産駒に30回騎乗する機会があり、7勝を上げ、複勝率は47%。単勝回収率438%。複勝回収率213%を記録しています。昨年の12月5日には小倉8レースでメイショウナナボシに騎乗して単勝60倍で勝利しましたが、父はサクラバクシンオーでした。

 ウィリアムズ騎手の祖国オーストラリアにはモアジョアスという母父サンデーのGI馬がいます。ひょっとしたら母父サンデーのおいしさ、いや偉大さを知っているかもしれません。今週末もウィリアムズ騎手は母父サンデーサイレンスのグランプリエンゼルに騎乗予定。個人的に馬券の取捨で騎手は重視しないのですが、そういうポリシーは捨てたくもなってしまいます。

 さて、今週末はヴィクトリアマイルが行われます。このレースでは、5人気以下の人気薄で馬券になった馬の「道中」と「血統」に共通項が見られます。

 まずは「道中」ですが、人気薄で馬券になった馬は、テンの3ハロン34秒台で通過した馬、3コーナー6番手以内の馬が目立ちます。

 昨年8人気で2着のヒカルアマランサスは3コーナー4番手でテンの3ハロンは34.6秒。

 09年11人気で2着のブラボーデイジーは3コーナー4番手。3着のショウナンラノビアはテンの3ハロン34.7秒で逃げていました。

 08年に5人気で勝利したエイジアンウインズは最初のコーナーを4番手で通過。07年に9人気で連対したアサヒライジングは34.8秒で逃げました。

 先週のNHKマイルCも勝ち馬のグランプリボスと3着のリアルインパクトのテンの3ハロンは34.7秒だったように、今の時期の高速東京芝マイルは、34秒台中盤ぐらいでテンの3ハロンを入るのが理想のようです。

 そして、過去4年のヴィクトリアマイルでは、過去5走以内にテンの3ハロン34秒台を記録したことがある馬が毎年馬券になっているのです。

 昨年は11人気で3着に走ったニシノブルームーン、09年は11人気で2着のブラボーデイジー、7人気で3着のショウナンラノビア、08年は5人気で勝利したエイジアンウインズ、07年は9人気で連対したアサヒライジングが過去5走以内にテンの3ハロン34秒台の競馬を経験していました。

 血統面ではコイウタ、エイジアンウインズとフジキセキ産駒が連覇。09年の2着馬ブラボーデイジーの父はクロフネ。3着のショウナンラノビアの父フレンチデピュティはクロフネの父です。

 東京の芝マイルでは毎回書いてる気もしますが、高速芝マイルはテンからスピードを持続する要素が勝負を分けるのでダートの血がポイントになるわけです。

 ちなみに、昨年のボクの予想は本命ウェディングフジコ(12着)、対抗ブエナビスタ(1着)、3番手はベストロケーション(15着)。ウェディングフジコは父がフジキセキで3着のベストロケーションはクロフネ産駒でした。

 ウェディングフジコはテンの3ハロンを34秒台で通過した経験がなかったのでスピード負け。逆にベストロケーションは33秒台で暴走して止まってしまいました。血統を四の五の言う前に、まずは、このレースで上手に流れに乗れる馬を選ぶことが大事ですね。

 今年こそは、インコースの好位置をスムーズに34秒台で通過できる馬で、高速マイルに対応力があるダート色の強い血統馬を狙おうと思います。

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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