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夏のローカルから能力全開、ダイワブルーム

  • 2011年05月04日(水) 12時00分
【2歳】
●ダイワブルーム(牝 美浦・的場均 父ダイワメジャー、母アロットオブラブ)
 父ダイワメジャーは皐月賞、天皇賞・秋、マイルCS(2回)、安田記念などGIを5勝した名馬。4分の3妹に女傑ダイワスカーレットがいる超良血でもある。今年の2歳世代が初年度産駒で、131頭がデビューを待っている。産駒は骨量豊かで体がガッチリしているので、2歳戦からどんどん走ってくるものと思われる。万が一スピード不足だった場合は、ダート向きの種牡馬として大成するかもしれない。本馬の母アロットオブラブはMr.Prospector 3×3で、母の父は仕上がり早のGrand Slam。初戦向きで夏のローカルから能力を全開しそう。芝・ダートどちらでもいける。

●トーセンボス(牡 美浦・中島敏文 父クロフネ、母ベルガール)
 母方にトニービンが入るクロフネ産駒は成功しており、先日、阪神牝馬S(GII)を勝ったカレンチャンや、シェルズレイとブラックシェルの姉弟、フラムドパシオン、カホマックス、ポルトフィーノなど多くの活躍馬が出ている。本馬はこのパターン。基本的には芝・ダート兼用だが、2代母の父がAlydarなので、どちらかといえばダートのほうがいいだろう。距離は2000m以下ならどこでもOK。

●トーセンレングス(牡 美浦・中島敏文 父トーセンダンス、母ラガーカーニバル)
 本馬の父トーセンダンスは、現役時代に未勝利馬だったものの、ダンスパートナー、ダンスインザダーク、ダンスインザムードの全弟という良血を買われて種牡馬となった。初年度産駒から紫苑S(OP)を勝ち福島記念(GIII)でも2着となったディアアレトゥーサを出している。「ダンスインザダーク×ヘクタープロテクター」からサザンツイスター(06年目黒記念-GII・4着)が出ているので、「トーセンダンス×ヘクタープロテクター」の本馬もおもしろいところがありそう。

●ノリコエヨウ(牝 美浦・本間忍 父オレハマッテルゼ、母タフネスレディ)
 父オレハマッテルゼは高松宮記念(GI)、京王杯SC(GII)を制したスピード馬。サンデーサイレンス産駒でエガオヲミセテ(重賞2勝)の全弟、エアグルーヴ(年度代表馬)の近親にあたる良血なので、意外な成功もあるかもしれない。現2歳の初年度産駒は56頭。母の父ミシックトライブはKingmamboの全弟にあたる良血で、種牡馬としては成功しなかったが、母方に入ればおもしろいところがあるかもしれない。2代母ユキノジェンヌはカーネーションC(OP)3着馬。配合的にはとくに強調すべき点はないが、このレベルで走る子が出てくるようなら父は有望。

●ボストンストロング(牡 栗東・岩元市三 父マンハッタンカフェ、母トップジョリー)
 父マンハッタンカフェは今年絶好調。天皇賞・春(GI)と大阪杯(GII)を勝ったヒルノダムールを筆頭に、ジョーカプチーノ、トレンドハンター、フミノイマージンが重賞を制覇し、種牡馬ランキングでは現在第2位。トップに立つキングカメハメハを猛追している。本馬はHalo≒Sir Ivor 3×3・4で、父と相性のいいNijinskyも入るので楽しみがある。芝向きのマイラー。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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