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やっぱり「持ってる」ディープインパクト

  • 2011年05月20日(金) 12時00分
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 ディープインパクト産駒はやっぱり「持っている」これが、率直な感想です。

 2008年世代のGIレースは、これまで5レース行われました(阪神JF、朝日杯FS、桜花賞、皐月賞、NHKマイル)

 この5レースに、ディープインパクトの産駒はすべて出走。阪神JF以外の4レースではすべて馬券対象馬を出しています。また、5レース中2レースで3着以内馬3頭のうち2頭を占めました。

 期待値の面でも優秀で、5レース中3レースはディープ産駒の複勝をすべて買ってもプラス収支。5レースすべてでディープ産駒の複勝をすべて買った場合でも複勝回収率は138%のプラス収支になっています。

 つまり、2008年世代のGIレースでは、ディープ産駒を軽視した地点で3連単、3連複はマイナスになってしまうともいえるでしょう。

 新刊「血統ビーム種牡馬ファイル」にも書きましたが、ディープインパクト産駒は、坂が緩く、直線が長く、中距離指向が問われるレースになるほどパフォーマンスを上げる傾向を見せる産駒が多くなりそうです。

 実際、直線が長く、直線での坂の負荷が阪神、中山よりも軽い東京、京都開催が主体の4、5月の開催では、ディープインパクト産駒がわずか1世代だけで最多の勝ち星を上げています。

 また、サンデー系の種牡馬は産駒デビュー2世代目の方が産駒成績が上がる傾向があります。2009年世代の産駒も加わる、これからが本領を発揮することになりそうです。

 余談ですが、新刊のディープ産駒について執筆したのは印刷等の関係で2月でした。その頃のディープ産駒の成績だけでボロクソに書いたら、とんでもない大恥をかくことになったかもしれません(結局、他の種牡馬評でミスをするのでしょうが…)

 オークスもディープインパクトの産駒は6頭が出走予定。どれかは馬券に絡んで来るでしょうし、上位独占さえ可能なラインナップです。

 ちなみに、オークスは過去にダート短距離指向の強いアフリートの産駒が複数馬券になったり(ゴールデンジャック、プリモディーネ)、それまで2400メートルで産駒が馬券になったことのないコジーンの産駒が勝っています。

 オークスは「牡馬の産駒の一般的な傾向は通用しないレース」という傾向が明確に出ているともいえますし、「牡馬の産駒にはダート馬や短距離馬が多い種牡馬の産駒こそ、人気数で走る」ケースが多いのがオークスの傾向ととらえることもできるでしょう。

 また、オークス以外のレースでも、血統で好配当を取るためにも「牡馬はダートだけれども牝馬は芝でこそ期待値が高い」種牡馬を覚えておくのは効果的です。むしろ、血統を重視しないプレイヤーでも知っているような、血統的な常識が覆されるレースの方が、血統を利用した馬券の期待値は上がるのです。

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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