スマートフォン版へ

ステゴ×マックイーンの新作、ゴールドシップ

  • 2011年06月08日(水) 12時00分
●エーシンエムディー(牝 栗東・大久保龍志 父キングカメハメハ、母エイシンルーデンス)
 半姉エーシンリジル(父フレンチデピュティ)はOP入りを果たし、半兄エイシンイダテン(父エルコンドルパサー)は準OPまで出世した。母はコンスタントに良駒を出しているので本馬も期待できそうだ。「キングカメハメハ×サンデーサイレンス」はローズキングダム、トゥザグローリー、ベルシャザールなど多くの活躍馬を出している組み合わせ。母方に入って定評のあるトウショウボーイを持っている点も好感が持てる。芝・ダート兼用のマイラー。

●キープザメイク(牝 栗東・鈴木孝志 父マンハッタンカフェ、母キープザフェイス)
 母キープザフェイスはダート短距離を得意とし、準OPまで出世した。注目すべきはその配合。シャダイアイバー=ダイナオレンジ3×2という強烈な全兄弟クロスを持っている。きわめて特殊な配合構成であり、上手くいけば繁殖牝馬として大成功するかもしれない。本馬の父マンハッタンカフェは、母方にあるMr.Prospectorと好相性を示しており、吉と出る下地はある。

●ゴールドシップ(牡 栗東・須貝尚介 父ステイゴールド、母ポイントフラッグ)
「ステイゴールド×メジロマックイーン」はJRAで過去5頭がデビューし、4頭が勝ち上がっている。そして、うち3頭が重賞を勝ち、ドリームジャーニーとオルフェーヴルの兄弟がG1を勝った。きわめて歩留まりのいい、そして高いレベルまで出世する確率の高いニックスだ。本馬の母ポイントフラッグはチューリップ賞(G3)で2着となった活躍馬。ポテンシャルの高さは証明しており、配合さえ合えば一流馬を送り出せるはず。本馬がそうなる可能性も十分。

●ディアコメット(牝 美浦・田村康仁 父キングカメハメハ、母サムタイム)
 2代母アコニットローマンは南関東牝馬三冠のひとつ東京プリンセス賞の勝ち馬。繁殖牝馬としても優秀で、息子のオペラハットは南関東三冠のひとつ東京王冠賞を勝った。娘のスリーローマンは府中牝馬S(G3)で3着となったほか、繁殖牝馬として菊花賞馬スリーロールスの母となった。本馬の母サムタイムはスリーローマンの全妹にあたる。本馬が初めての産駒なので、その走りをみれば繁殖牝馬としてどの程度の能力の持ち主なのかおおよそのところは分かるだろう。もし全姉スリーローマンと同等の能力を持っているなら非常に楽しみ。本馬の父はキングカメハメハ。芝・ダート兼用の中距離馬で、長距離も苦にしないだろう。

●レッドクラウディア(牝 栗東・石坂正 父アグネスタキオン、母シェアザストーリー)
 Charming Storyにさかのぼる牝系は優秀で、アルーリングボイス(05年ファンタジーS-G3、05年小倉2歳S-G3)を筆頭にコンスタントに活躍馬を送り出している。やや一本調子で底力は欠くものの、パワー型の手堅いスピードを伝えているので、とくにダート短距離では確実性が高い。本馬は「アグネスタキオン×コマンダーインチーフ」という組み合わせ。これはリトルアマポーラ(08年エリザベス女王杯-G1)と同じ。芝・ダート兼用だがややダート寄りで、マイルあたりで持ち味が発揮されそう。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング