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サンタアニタトロフィー

  • 2011年08月02日(火) 18時00分
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 この大井開催はトゥインクルレース25周年アニバーサリーウイーク&国際招待競走サンタアニタトロフィー開催で、いつも以上にたくさんのイベントが行われています。

今年でトゥインクルも25周年

 詳しいことはTCKホームページやTCKモバイルで確認ください!!!

 サンタアニタトロフィーが国際招待競走として初めて行われる今年、アメリカ調教馬のレッドアラートデイがただ1頭参戦してきました。

 ダーレー生産のイギリス産馬で、半弟には06ニューイヤーカップの覇者コーラスマスターがいる南関東でも馴染みのある血統です。ここまでの成績は35戦6勝、2着5回、3着10回でまだ重賞勝ちはないものの、2走前のチャールズ・ウィッティンガム記念G1(芝2000m)では4着に入る健闘を見せています。

 7月21日に日本へ入国して那須の教養センターに入り、27日には大井競馬場へ入厩しました。おとなしくて素直な馬だそうで、環境の変化にも動じず食欲もありここまで順調に取り組んできたということです。

レッドアラートデイ

 ジャパンカップダートを優勝したフリートストリートダンサーのD.オニール調教師が管理する馬としても知られています。

「ハリウッドパークで調教している馬なので、普段はオールウェザーだけどかなりキックバックがあるコースを使っています。ですから、大井ほどのダートではないけれど砂をかぶるのは調教で経験しています。スピードがあるので3、4番手につけて直線で差し切るのが理想ですね」とオニール調教師。

 来日してから右回りで調教を行ってきて脚さばきなども問題はないそうです。

 南関東勢も非常に好メンバーがそろっています。実績的にダントツトップなのは、大井の大将ボンネビルレコード(大井・庄子厩舎)。ゴールデンコンビ的場文男騎手と立ちはだかります。

 ここ最近は勝ち星から遠ざかっているので、9歳という年齢もあるのかなぁと思っている人も多いでしょう。しかし、前走の帝王賞は地方馬最先着の4着に入り、上がりタイムは優勝したスマートファルコンに次ぐものでした。

「結果には満足しているよ。本物の力はまだ残っているってわかったしね。今も追い切りでは61秒台の時計が出るし、力が落ちてない証しでもあると思う」(庄子調教師)

 今は暑さ対策で朝4時頃に的場騎手がつきっきりで調教をつけているそうですが、まだ暗闇ということもあって、周りの人たちから2歳馬に間違われることもあるんだそうです。

「それだけ動きがキビキビしているんだろうねぇ」と庄子厩務員。スゴイぞ、ボンちゃん(^^)

ボンネビルレコード

 この馬に関わる人たちに共通しているのは、また肩掛けを取らせたいということ。

 夏場にいいタイプであることや他馬と比較した時の斤量面などを考えても、今回は最大のチャンスを迎えたと言ってもいいでしょう。あとはいつものことですが、差し馬だけに馬群がさばけるかどうか……的場騎手に託されました。

 ボンネビルレコードと一緒にクラシック戦線を戦ってきたマズルブラスト(船橋・川島正厩舎)も9歳になりましたが、前走の大井記念を優勝したばかりで衰えは感じさせません。

 今回の本追い切りも調教パートナーの佐藤裕太騎手を背に迫力満点で圧巻でしたよ。約2か月ほどの間隔は空きましたが「じっくり調整ができたし、リフレッシュもできていていい感じですよ」と佐藤騎手は好感触。

 担当の多田厩務員がここ最近いつも言うことは、「年齢を重ねてきたことでいい意味でズブさが出て、今は馬込みも平気になったし競馬が上手になった」。若い頃はかなり怖がりな馬でしたが、いい年の取り方をしてきました。

 昨年の覇者カキツバタロイヤル(船橋・函館厩舎)。ここ最近も安定した走りはしていますが、「この馬は無理かなぁと思う追っ付けっぱなしの手応えでも、最後までしぶとく伸びてムリが効く。ここ最近はいい脚を長く使える持ち味が生かされていないから物足りない内容だよ」と函館調教師は振り返っています。

 テン乗りとなる石崎駿騎手が本追い切りにも騎乗して乗り味を確かめていました。「すごく調節の効く馬で乗りやすいね。速く走らせるとすごくいいよ。チャンスは十分だと思う」(石崎騎手)

 抜群のレースセンスは武器ですが、小柄な馬だけに斤量58キロがカギとなります。

 ボランタス(川崎・山崎厩舎)とキングバンブー(船橋・矢野厩舎)も実績は上位です。ボランタスは腰の不安で放牧休養して約半年、キングバンブーは厩舎調整で約5か月の休み明けです。両陣営とも「まだ重いなぁ」と控え目でした。あとは地力の高さでどれだけカバーできるでしょうか。

 中央転厩後一度使って変わり身を期待したいフサイチピージェイ(船橋・出川克厩舎)。動きは軽くなってきたそうですよ。気の難しい面があることから、今回はブリンカーとリングハミを着ける予定とのこと。能力の高さは厩舎サイドも一目置いています!

 ハーミア(大井・荒山厩舎)も状態が上向いてきているそうです。条件、斤量もプラスに働きそうなので、「あとは男馬との力差だね」と荒山調教師。

 マグニフィカ(船橋・川島正厩舎)も潜在能力は一級品ですね。前走の帝王賞は連闘ながらもあのハイペースの中を果敢に追走していき、最後もバテなかったのは立派でした。

 レース後も疲れはなかったそうで、「あとは気持ちと展開だね。自分のペースでスムーズな競馬ができれば」と多田厩務員。多田厩務員はマズルとマグの2頭出しです。

 駆け足でお伝えしてきましたが、正直、何が勝っても不思議じゃないくらい難解な一戦だと思います。直前まで悩みましょう(^_^;)

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南関東競馬を拠点に活動中。仙台生まれの山形育ち。NHK山形放送局キャスター後、競走馬のことを伝える仕事に就きたく上京。東京シティ競馬中継(MXTV)を経て、南関魂、TCKホームページ、競馬総合チャンネル地方競馬コース、楽天競馬、ウェブハロンなどで活動中。今の一番の喜びは、拠点にしている南関東所属馬が大舞台で頂点に立ったとき。

※当コラムは南関東重賞の前日更新となります。

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