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馬も熱中症に!暑さは大敵デス

  • 2011年08月04日(木) 18時00分
 今週の栗東は7月中旬の猛暑と比べると少々暑さの和らいだ日々が続いています。それにしても!先週の小倉記念のレース直後、ヤマニンウイスカーが熱中症で倒れた、というニュースを聞いてビックリしました。レース後、体調は回復したという話を聞いたものの、やはり心配ですよね。さっそく厩舎を訪ねたところ…よかった、無事に過ごしていましたよ。

 担当の山元さんにお話を伺ったところ「レースはなんとか完走したものの、引き上げてきたらトモからガクっと倒れてしまった。すぐに水をかけられそうだった(ホースなどがあったとのこと)ので、なんとかそこまで連れていき、すぐに体を冷やした」そうです。

ヤマニンウイスカー

 もともと黒光りする体のウイスカー。それゆえに太陽の熱を吸収しやすいのは仕方のないですが、なんともお気の毒。それでも、すぐに水をかけられる場所で倒れたのは不幸中の幸いでしょう。これがもしも、コースの途中や地下道だったなら、手当てが遅れてしまっていたかもしれませんから。

 さすがにレース当日に栗東へ戻すのはかわいそう、ということで急遽火曜日まで小倉に滞在して、体調を回復させた後に帰厩しました。もともと寒い時期に調子をあげる馬ですし、ひと休みした後にまた元気な姿を見せてほしいですね。とにかく無事でよかった!

 ちなみに今週、暑さ大敵! と心配なのは関屋記念に出走するレインボーペガサス。「休み明けのわりに体はできているよ」と門田助手はGoサインを出しますが、暑さには決して強いタイプではなさそう。ミストと扇風機のきいた馬房では草入れに顔を突っ込んでひじょうに元気はつらつなので、レース当日、ほどほどに涼しい気候になれば面白いはずです。気の強い、意気揚々とした姿をパドックで見れることを期待しています。

レインボーペガサス

 その点、芦毛馬は熱を吸収しない分、夏競馬も乗り切りやすいもの。ダリア賞に出走するシゲルスダチは2歳のこの時期にしてかなりの“色白”です。これなら日差しも大いに反射することでしょう。

 さらに、レースでは鞍上の指示にひじょうに的確に動いており、実年齢以上の大人っぽさを感じさせます。西園厩舎といえば、2歳時から競馬も普段も古馬並みの落ち着きを見せるサダムパテックがいますが、スダチもパテック並の大人びた馬? と推察し取材を重ねてみたところ…。普段の様子は「しぐさも行動もまだまだ子供」と担当の鈴木さんの手を焼かせている様子で、スダチは年相応の可愛らしさを持っていました。それがレースでどう出るのか…そんな馬の成長を見守るのも競馬の愉しさのひとつであります。

シゲルスダチ

デジタルレシピ研究家。パソコン教師→競馬評論家に転身→IT業界にも復帰。競馬予想は卒業したが、現在も栗東トレセンでニュースやコラム中心の取材を続けている。“ねぇさん”と呼ばれる世話焼きが高じ、AFPを取得しお金の相談も受ける毎日。公式ブログ「ねぇブロ」(http://ameblo.jp/takako-hanaoka/)

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