スパーキングサマーカップ(8月19日 川崎 サラ3歳以上 地方競馬交流 別定 南関東SIII 1600m)
「スパーキングサマーカップ」は、平成16年新設のSIII。19年、第4回目から“地方競馬交流”へ条件が改定された。その優勝馬レベル、各年バラつきはあるものの、猛暑、夏枯れの時季を思えば、意外に高いといえるだろう。19年ルースリンドは交流G級の実力馬、20年ベルモントサンダーは追い込みの個性派。21年マルヨフェニックスも、東海(笠松)?1らしい勝負強さで存在感をアピールした。ただこのレースの
場合、明確なポイントが一つある。“好調馬絶対”ということ。過去7年間、優勝馬の前走成績は、1、1、1、2、2、1、3着で、直前凡走馬の巻き返しはいっさいない。言い換えれば、これが夏競馬…そういうことか。格より調子。事実、優勝馬7頭中、5頭までがここで初タイトルを獲得している。
(1)…上位拮抗。1番人気〔2-1-2-2〕、2番人気〔4-0-0-3〕、3番人気〔0-3-0-4〕。総崩れのケースは少ないが、反面1→2人気のワンツーは1度もない。強いていえば2番人気。
(2)…船橋優勢。船橋=5勝、2着2、断然といえる数字を残している。他は川崎=1勝、2着4、笠松=1勝、名古屋=2着1。他地区遠征馬トータル〔1-1-1-6〕だから悪くもない。
(3)…末脚勝負型。逃げ=3、先行=4、差し=5、追込み=2。おおむねハイペースに流れ、好位〜中団から差しがきく。ジョッキーを注目すれば、今野、石崎駿、左海騎手に相性のよさ。
※データ推奨馬
◎ベルモントルパン…JRA5勝。アジュディケーティング×アルカングの背景は間違いなく南関東向き。前走転入3戦目4着(川崎千六)なら、ここへ向け十分なメドが立った。追い込み馬に乗せて、その腕を発揮する石崎駿騎手。
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◎コスモフォース 56御神本
○ディアーウィッシュ 57今野
▲タートルベイ 57本橋
△ヴァイタルシーズ 57山崎誠
△ベルモントルパン 57石崎駿
△フサイチピージェイ 57左海
△ウツミランカスター 56坂井
グランシュヴァリエ 56繁田
シャインプレーヴ 56的場文
トウホクビジン 54森
ザグ 56張田
コスモフォースに期待する。転入後〔3-1-1-0〕。自身本格化と、南関東ダート適性が見事に噛み合った典型例。JRA3勝は、未勝利1勝、500万2勝だから特に格上ともいえないが、現実に3走前「スパーキングサマーカップ」3着は上がり38秒1、当時2着ディアーウィッシュ(38秒7)を大きく凌ぎ、文字通り負けて強しの内容だった。ジョリーズヘイロー×ジェイドロバリー、少し時計のかかるマイル戦が最適と思える血統で、ここはフサイチピージェイ、シャインブレーヴ、行きたい馬がそろって展開も有利に運ぶ。転入時から5戦、常に脚を計りながら…という騎乗にみえる御神本J。今回おそらく完全燃焼の競馬をさせる。
連覇をめざすディアーウィッシュ。こちらは自在のマイラーとしてすでに高い評価が確定し、道中勝ちにはやらない(逃げ馬を深追いするケース)限り、これといった死角がない。すっかり手の内に入れた今野J、3〜4番手を折り合って進むイメージか。昨年と同じ57kg据え置きは何とも有利だ。
▲タートルベイはJRA5勝、転じた金沢2戦2勝(1つがレコード)。南関東移籍後ふっ切れないが、底力勝負ならそろそろ結果が出てもいい。気持ち忙しい千六を本橋Jがどう乗るか。以下、いい意味で枯れてきた先行馬ヴァイタルシーズ(千六重賞・2勝)、データ欄推奨、石崎駿Jと手が合いそうなベルモントルパン。フサイチビージェイは、逃げ馬でも平均ペース型でもう少し距離がほしいか。