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長岡S

  • 2011年08月19日(金) 18時00分
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 1600万クラスの「ハンデ戦」は難しい。ましてここは、春までオープンランクだった4歳馬が1頭もいない組み合わせになった。背負い頭は「56kg」の牝馬ミクロコスモス(父ネオユニヴァース)。牝馬なのでセックスアロウワンスを考慮すると、牡馬なら58kgにも相当の力量上位馬となるが、1400mの記録は欠しく、高速レース向きとはいえないネオユニヴァース産駒。候補ではあるが、信頼性は低い。

 伏兵狙いで6歳ロードバロック(父ロックオブジブラルタル)。ここまで新潟芝コースは[0-0-0-3]。また、芝1400mは[1-0-1-6]。記録はごく平凡だが、前回の中山1200m。このクラスに上がって苦戦を続けていたが、条件さえそろえばこのクラスでも決して侮れない内容を示した。あまり合っているとは思えない中山1200mで「1分07秒7」の自己最高タイム。いつも置かれていたのに前半3ハロン「33秒8」は自己最高。一旦は2着もあろうかという0秒3差の5着だった。勝ったエーシンリジルは先週の「北九州記念」を小差2着しているから、相手が弱かったわけでもない。ツルマルジュピター、レジェトウショウ級とは「0秒1」差だった。

 期待のわりにというより、日本での産駒はまったく走っていないロックオブジブラルタル産駒。大きな不思議といわれている。たしかにデインヒル系は世界で大成功しているわりに日本ではどうもなにかリズムが合わない。その典型に近いストームキャット系などと似た部分があり、多分に一本調子というか、そうワンペース型でもないのに、緩急のペース変化を求められる日本のレースに対応できない産駒が多いからではないかと思える。無骨な感じが前面に出すぎているともいわれる。シャープではないのである。

 一定ペースや、1200~1400mくらいのスピードレースなら、そんな死角は前面に出ない。期待外れのザロックの産駒、この馬も成績もう一歩とあってまず売れないが、新潟の1400mで、この相手で、軽量53kgのハンデなら。また、今週の絶好の動きを重ね合わせるなら、意外にチャンスはありそうに思える。遅まきながら、いま絶好調になっているのは間違いない。もちろん強気には推せないが、これは…という馬のいない1600万のハンデ戦。人気馬を買うよりはいいだろう。

 好気配のチャームポット(タマモホットプレイ、同ナイスプレイの全弟)、3歳ニシノステディーを中心に、人気薄のドリームスカイラブあたりまで、単複中心に手広く流したい。土曜日でもあり、額は減らしておきたい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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