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スパーキングサマーC・回顧

  • 2011年08月21日(日) 12時00分
 スパーキングサマーカップ(8月19日 川崎 サラ3歳以上 別定 地方競馬交流 南関東SIII 1600m不良)

△(1)ベルモントルパン  1分39秒2
△(2)ウツミランカスター   頭
  (3)ザグ          1/2
  (4)シャインウェーブ    1
◎(5)コスモフォース     頭
……………
△(6)ヴァイタルシーズ
▲(7)タートルベイ
○(8)ディアーウィッシュ
△(12)フサイチピージェイ

単6340円 馬複31650円 馬単90090円 3連複160200円 3連単864720円

 大波乱になった。伏兵同士の決着。直線あと百m、ベルモントルパン(9人気)、ウツミランカスター(7人気)が壮絶な叩き合いを演じ、さらにゴール寸前、ザグ(12人気)がインからきわどく突っ込んだ。3連単86万円台。上位3頭、確かに非凡な切れ味を持つマイラーだが、いかにもピークと思えるディアーウィッシュ(1人気)、コスモフォース(2人気)とほぼ同斤量(56〜57kg)。そろって大駆けは正直考えづらかった。超A級馬不在、流れひとつの南関東SIII、午後から降り続いた強い雨も大きく響いた(馬場・不良)結果だろうか。ただし千六1分39秒1は、その前後、中堅級(B3〜C1)との時計比較から十分な重賞レベル。レース自体“凡戦”ではけっしてない。

 ベルモントルパンはJRA5勝、父アジュディケーテングの7歳馬。キャリア41戦の転入だけに昇り目は微妙とみえたが、さすがに南関東ベストの血筋、今回4戦目で地力と個性を発揮した。「前走(川崎準重賞・2着)から騎乗して、走る手応えはつかんでいた。馬場が悪いので早めの競馬。最後並ばれてもう一度闘志を出した。距離は融通性がありますね」(石崎駿J)。次走は9月23日「日本テレビ盃=船橋千八・GII」が有力。JRA5勝中、芝千八〜二千二百を4勝だから、ジョッキーのコメント通り、底力にあふれる万能型か。逃げ切りあり、捲りありの好走パターン。今の体調を維持できれば、強敵相手でも脈が出る。

 2着ウツミランカスター。道中勝ち馬とほぼ同位置、直線抜け出した相手を目標に鋭く伸びた。「よく走っている。一瞬やったと思ったんですけど…」(坂井騎手)。7歳ながら能力健在。〔10-12-13-29〕のキャリアはやはりダテでないというべきだろう。3着ザグは少し格下感のある馬だが、現実に今日の上がり3F38秒2はメンバー中No.1。ハイペースのマイル戦に適性が高い。対してコスモフォースは中団のやや後ろ、ポジション、手応えとも絶好とみえたが、いざ追い出してから伸び悩んだ。正直不可解。本質的に道悪がよくないか。ディアーウィッシュは、ヴァイタルシーズ、フサイチピージェイに機先を制され、道中馬混みでもまれ通し。「水たまりを気にしたか、前へ進んでくれなかった」(今野騎手)。顔ぶれ、距離、斤量…連覇の条件はすべてそろったとも思えたが、負けるときとはこんなものか。こちらも渋った馬場はあまりよくない。

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日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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