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チェリーメドゥーサ物語

  • 2012年10月16日(火) 20時29分
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人気馬2頭が最後まで死闘を繰り広げ、着順判定は写真に委ねられた。
結果として春の女王のハナ先が、ほんの少しだけ前に出ていた。
牝馬三冠達成という形で今年の秋華賞は盛り上がった。
しかし、このレースを本当に盛り上げたのは小牧騎手だったに違いない。

チェリーメドゥーサの向正面からの大逃げは、直線に向いても差が詰まらない。
4コーナーを回ったころには多くの競馬ファンが「あッ」と思ったことだろう。
私の脳裏には、大本命のブエナビスタが前に行ったクィーンスプマンテとテイエムプリキュアを捕らえられずに大波乱となった2009年のエリザベス女王杯が浮かんでいた。

特に、今年はダイヤモンドS・ケイアイドウソジン、日経賞・ネコパンチ、天皇賞・ビートブラックと、ノーマークで逃げた馬がことごとく単勝万馬券を決め込んでいる。
今回のチェリーメドゥーサのオッズも200倍を超えていた。
惜しくもゴール前で捕まってしまい馬券には絡まなかったが、十二分にレースを楽しませてもらった。

レースが終わっていろいろ調べてみたら興味深いことが出てきた。
チェリーメドゥーサは、過去に3つの勝ち星を挙げている。
このうちの2つには共通点がある。
まず、2着に負かした相手は1番人気の馬だった。
さらに、その2着馬は共にディープインパクト産駒である。
実は人気のディープ産駒にとって、メドゥーサは天敵だったのだ。
ちなみに、残りの1勝時にはディープ産駒は出走していなかった。

もし、そんなことを事前に知っていたら、直線に向いても逃げ捲くる彼女の姿は本命党の心臓に相当よくなかったに違いない。
ジェンティルドンナもヴィルシーナもディープ産駒なのだから。

相手がディープ産駒になると、なんで彼女はこんなにも燃えるのだろうか。
チェリーメドゥーサの父の欄を見ると、そこには皐月賞2着、ダービー3着、菊花賞4着のシックスセンスの名がある。
ご存知のように、この年の三冠レースはすべてディープインパクトが圧勝している。

血統という不思議な要素は時として競馬をさらに面白くしてくれる。
この娘が大きな舞台で名をあげるときが来るとしたら、
そのときには、またまた1番人気のディープ産駒を2着に従えて欲しい。
きっと、それは最高の親孝行になるだろう。
そして、そのときには私も馬単でビシッと馬券を的中させておきたいものだ。

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ケイバにどっぷりの人です。気の向くままにコラムというか、思ったことを書き綴ることがあります。現在、ブログは休眠中。しばらくは、ここのコラムを使って忘れた頃に書き綴る予定です。ブログ...

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