【栗東トラックマン情報】
◆日曜阪神11R・セントウルS
・ダッシャーゴーゴー
CBC賞では地力の違いを見せて快勝。その後はすぐに放牧に出され、このレースを目標に帰厩したのが8月3日。その7日には坂路で15-15の時計を出しており、エンジンがすぐに掛かるような状態で保たれている。
そういった状態だからこそ、2週前追い切りで坂路4F51.0秒、1週前追い切りで坂路4F50.8秒と速い時計を出すことができたのだろう。今週の追い切りは終い重点に行われて坂路4F52.0〜1F12.0秒。時計の出にくい馬場状態だったことを考慮すれば、十分に速い時計が出ている。「乗り手、担当者ともにCBC賞の時よりもいい状態だと話していますし、ほぼ力は出せる状態だと思います」と安田隆行調教師。あとはこの馬のスムーズな競馬ができれば、自然と結果が出てくるだろう。
・エーシンヴァーゴウ
3連勝で挑んだ北九州記念は好位から抜け出すセンスよい競馬も後方からの強襲にあって3着。ハンデを考慮すれば、十分に評価できる。
前走時はCWで行われた最終追い切りが今回はアイビスSDを勝った時と同じ坂路に戻っているが、その追い切り内容は少々違う。2走前は坂路4F50.1〜1F12.3秒を馬なりでマーク。対して今回はゴール前一杯に追われていたにも関わらず、坂路4F52.1〜1F12.7秒と全体も終いも2走前より時計を要している。馬場状態の違いはあるにせよ、強く追った今回の方が2秒遅いのは気掛かり。そろそろ夏場2戦の疲れが出ても不思議ではない。
・トウカイミステリー
前走はいつもとパターンを変えて滞在して、レース週追い切りを現地でこなして馬体重が18キロ増で結果を出した。「状態も良かったと思いますが、乗り手もロスのない競馬で能力を発揮させてくれました」とは安田隆行調教師。
今回は中3週になるが、中間の追い切りは緩められることなく坂路で3本。同師も「北九州記念の時のいい状態をキープできています」と状態の良さを強調している。だからこそ、今週の追い切りでも坂路で単走ながら4F53.7〜1F12.0秒をほぼ馬なりの手応えで計時できたのだろう。ここまで調教内容がしっかりしていると、今の勢いを無視することはできない。
◆日曜中山11R・京成杯AH
・レインボーペガサス
半年ぶりの前走関屋記念だったが、完勝のレース内容で重賞はきさらぎ賞以来の2勝目。この中間も坂路で本数をきっちりこなして順調に調整しており、2008年ダービー5着馬が軌道に乗ってきた。
きさらぎ賞、関屋記念に共通するのは最終追い切りでの坂路4F時計。きさらぎ賞が4F50.7秒、関屋記念が4F50.9秒ととにかく速い時計をマークしていることが結果にも繋がっている。そういった意味で今週の最終追い切りは坂路4F51.5秒。51秒を切れなかった点は2レースと違うが、馬場状態を考慮すれば、ほぼ同等の内容と評価できる。前走以上という評価ではなくとも、きっちり力を出せる状態にあるのは間違いない。
・エアラフォン
間隔の空いた前走だったが、きっちり調教本数を消化し、最終追い切りでも坂路でインバルコを追走して追われてから弾けるように伸びて先着したのは記憶に新しい。レースでは後方から進めた分、前を捕まえ切ることはできなかったが、調子の良さは明らかなレースぶりだった。
そこから中3週と間隔が詰まった分なのか、最終追い切りはデビュー以来初めての単走。それでも行きっぷりは抜群で、その時計は自己ベストに0.1秒差の坂路4F51.3秒。その分、ラップの踏み方がこれまでとは違っているが、具合が良いからこその時計だと判断した方がよいだろう。
【美浦トラックマン情報】
◆日曜中山11R・京成杯AH
・フィフスペトル
前走夏至S快勝後、一旦放牧へ。8月中旬函館に入厩し、追い切り再開は17日。それ以降は21日、24日、28日、31日と順調に追い切り時計を出して美浦に帰厩。7日は南ウッドに入って単走追い。5Fから折り合いがついてスピード感十分の内容。5F67秒0〜3F38秒0をキッチリ追い切ってマーク。2か月半レース間隔が開いた割に太め感なくキッチリと仕上がっており、直線強く追えたことを考えると息もちも整ってくるはず。折り合いがつく中山1600戦、好位追走から瞬発力を生かすには絶好の馬場状態。ハンデ57kgも背負い慣れており、ここは連勝のチャンス。
◆土曜中山11R・紫苑S
・ピュアブリーゼ
馬体がしっかりして、追い切りで速い時計を出せたことが、オークスの好走に繋がったが、今回も一週前に49秒台の好時計を馬なりでマーク。その後も日、水曜と追い切って実に意欲的。動きの良さが目立っているし、一夏越してさらに力をつけてきた感がある。目標は秋華賞でも、この相手関係なら、力の違いを見せられる仕上がりになっている。
◆日曜中山10R・レインボーS
・プティプランセス
中山開幕週の芝2000m戦。先行型有利は承知の上で、あえてこの馬を狙いたい。というのも、夏を境にしての地力強化は目覚ましく、格上挑戦の前走の新潟記念でも、メンバー最速の上がりで小差5着。自己条件に戻る今回は、大きな期待がかかるのも当然だろう。瞬発力勝負には自信があり、4コーナーで5馬身差圏内に取り付いていれば、差し切れる可能性も十分。定量戦の今回は斤量が重くなるが、それでも好勝負は間違いない。
◆日曜中山9R・白井特別
・ムーンリットレイク
爪を痛めて間隔を開けた前走の犬吠埼特別だったが、道中4番手で折り合いをつけ、直線最後の1Fで抜け出しあっという間に3馬身突き放しての圧勝。完調とは思えないデキだっただけに器の違いを見せつけられた内容。この中間もひと息入れたが、涼しい函館で稽古を消化。そして直前の追い切りではゴール前で軽く仕掛け5F68秒1〜上がり39秒4。時計は平凡でも体の切れは文句なく9分以上の仕上げ。昇級でも素質の違いの見せ場。
◆土曜中山9R・松戸特別
・コスモパルメーラ
重賞を使った反動もなく、10日後には調教を再開。今週はウッドチップで83秒9-67秒7-39秒3、長めからでも余力十分に最後まで力強い走りを披露。ダート路線に移っての活躍もあるが、この馬自身、夏場を境にグングンと力をつけている。500万を勝ったばかりでの重賞挑戦、さらに先行勢に厳しい流れを考えれば、コンマ9秒差の8着は褒められる好内容。53kgのハンデも強調できる好材料、1000万条件では壁にならない。