大竹厩舎は2歳馬が5頭デビューしているが、気候が温暖な函館、札幌開催で始動。新馬戦後はリフレッシュ放牧で疲れを取り、秋競馬に備えている。9月11日に札幌競馬場に帰厩したチャイナキッスは新馬戦(芝1800m)より距離を短縮して芝1500m(9月25日牝馬限定戦か、10月2日)に向かう。「一度使ったことで馬体に実が入った感じです。気持ちが前向きになってきたのもいいですね」と大竹調教師。
8月28日札幌5R2歳新馬(芝1800m)で2着したゴールデンクラウンは秋の東京開催を目標に調整している。ペニーウエイトはスピードを生かすために短距離路線に向かう。秋の新潟開催で復帰予定だ。
美浦トレセン組は早朝の気温が20度前半と落ち着き始めた8月下旬から入厩し始めた。
ダークマレイン(牝、父Sabmykaa、母Star Mullein)は7月21日、ゲート試験に合格後、放牧に出て、8月24日に再入厩した。父はアドマイヤムーンの半弟で渡米後、デビュー直前に骨折を発症して未出走のまま、3歳春に種牡馬入り。サクラバクシンオーの後継種牡馬として注目されている。「気性面も含めて何も悪いところがない優等生です。首の使い方が上手ですし、余計な所に力を使わないのでフットワークにも柔軟性があります。祖父譲りのスピードがありますが、気持ちの切り替えができるので距離はマイル以上でもこなせるでしょう。このまま順調にいけば、大きなところを狙える馬だと思います」と絶賛している。10月1日メイクデビュー中山(芝1600m)でデビュー予定だ。
8月26日に入厩したマサノミラコロ(牡、父Fusaichi Pegasus、母シャルナ)は函館2歳Sを制したモエレジーニアスの半弟。「フサイチペガサス産駒特有の気性の激しさがありますが、この気の強さが実戦に向いてくれればいいと思います」。
ヒラボクミラクル(牝、父アグネスデジタル、母ロイヤルペルラ)は8月19日にゲート試験に合格後、一旦放牧。8月31日に帰厩後、坂路調整を中心にマサノミラコロと併せ馬をこなしている。半姉は今年のフラワーカップを勝ち、桜花賞で3着したトレンドハンター。兄姉4頭中3頭が勝ち上がっている堅実な血統だ。母スリーダイメンションズ(牝、父ダイワメジャー)は祖母に米国GIサンタバーベラH(芝10f)がいる良血馬。秋の東京開催で入厩予定だ。
▼筆者:辻三蔵
レーシングライター。元「ホースニュース馬」美浦所属トラックマン。