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東京記念レース回顧

  • 2011年09月20日(火) 18時00分
東京記念(9月14日 大井 サラ3歳以上 別定 南関東SII 2400m)

◎(1)テラザクラウド   2分33秒2
△(2)マズルブラスト   3
○(3)ボランタス     ハナ
▲(4)ボンネビルレコード 2.1/2
△(5)セトノギムレット アタマ
 ………………
 (6)シルクコンダクター
△(11)キングバンブー
△(13)スーパーパワー

単350円
馬複610円
馬単1220円
3連複960円
3連単4510円

 テラザクラウドが豪快に差し切った。本来追い込み馬のシルクコンダクター、キングバンブーが先導し、長距離戦らしい超スロー(千通過64秒8)。しかしクラウドは、道中好位(5〜6番)でスムーズに脚をタメ、直線中ほど、見事な瞬発力で突き抜けた。自身上がり37秒1。一歩先に動いたマズルブラストは歴戦のステイヤー、完璧な競馬をしただけに、クラウドの決め脚、勢いがことさら光った。「終始折り合いがよかったし、(勝負どころの)反応も文句なし。先生(荒山勝徳調教師)からは、デビュー時から重賞を意識して乗ってくれと言われていた。確かにそれだけの馬。一戦ごとに成長している」(今野騎手)。二千四百2分33秒2は、過去10年中第2位。軽い馬場としても、上がりが速い点に価値がある。

 テラザクラウドは、通算16戦8勝の4歳牡馬。3歳春時点ですでに重賞実績(クラウンカップ2着、東京湾カップ3着)があり、それが今季4連勝(B2→A3ノンストップ)、期待通り本格化をとげていた。「素質、能力は感じていたが、長距離スペシャリストがそろって不安もあった。嬉しいというよりホッとした。馬が競馬を覚えてきたし、鞍上も上手に乗った」(荒山調教師)。ゴールドアリュール×グルームダンサーの血統背景。すらりと手足の長い垢抜けた体型で、何よりおっとり落ち着いた雰囲気、仕草にステイヤーらしさを感じる。次走“未定”とされたが、視界はむろん交流G、「JBCクラシック」→「東京大賞典」になるだろう。今年いきなり(好結果)は微妙にせよ、馬自身の器、可能性は十分大きい。思い切ったチャレンジに期待する。

 2着マズルブラストは前述通り理想的な競馬をした。新星・クラウド不在ならおそらく完勝。9歳馬、さすがに目いっぱいだが、逆にいえばその目いっぱいを、高齢で常に発揮できるタフさ、精神力には改めて脱帽する。3着ボランタスは、山崎J、ワンテンポ仕掛けを我慢する競馬で、結果わずかに届かなかった。力まかせに捲ってベストか。大井コースに限ると、まだふっ切れない、手探りの部分を残す。ボンネビルレコードは超スローで道中ややカカってしまった。態勢を立て直し最後4着。マズル同様、こちらも大きな衰えは感じられない。以下、注目馬はキングバンブー、スーパーパワーだが、2頭とも本来末脚勝負ながら道中折り合いがつかなかった。突破口が一つほしい段階だろう。

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日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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