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ここまで負けるとは…

  • 2011年09月20日(火) 18時00分
 先週は阪神でローズS、中山でセントライト記念が行われました。そのパドックの様子を回顧しておきます。

 まずローズS。

 1着のホエールキャプチャは体はキッチリとできていましたが、イレ込みがきつくて前脚を叩きつけるような歩様。元々チャカチャカした馬ですが、これは正直買いづらかったです。ただ、返し馬に行くと何事もなかったように柔らかいいつものフットワークを見せていました。レースでは得意の内差しで、迫ってきたマイネイサベルを封じ込めました。内でうまく立ち回れるのは本番では大きな強みとなるでしょう。ただ、もう少し落ち着きはほしいところです。

 2着のマイネイサベルはギリギリのつくりでしたが、筋肉の張りはよかったです。軽い馬場に適性があるタイプで、今の阪神の馬場は合っているようです。本番でも軽い馬場になるでしょうし、侮れない存在です。

 3着のキョウワジャンヌは今回は前での競馬になりましたが、キッチリ対応して3着。能力の高さを見せました。馬体はキッチリとできていて、柔らかさも目立ちました。距離はマイルくらいがベストでしょうが、本番でも内目の枠を引ければ対応可能でしょう。

 4着のビッグスマイルは、肉付きが良くなって非常に良くなっていました。ただ、今回はキッチリ権利を獲るためにも、もう少し絞っても良かったかも。4着で権利が獲れなかったのは非常に残念です。まだ伸び白のある馬なので、今後は重賞戦線で活躍していくでしょう。

 5着のドナウブルーは正直あまり見栄えがしませんでした。ディープインパクト産駒で華奢な感じなので、元々見栄えのする馬ではありませんが。ただ、センスはいいので、使ったことで変わり身がありそうです。

 6着に敗れたマルセリーナは明らかに太かったですね。パドックでの馬体、返し馬のフットワークがともに重かったです。先行して好位から立ち回る競馬をさせたのは本番を見据えてのことでしょうし、巻き返しは十分にあります。ただ、本質的には京都の外回りの方が合いそうですね。エリザベス女王杯辺りが狙い目かも。

 7着のマイネジャンヌはロージズインメイ産駒らしく、やや硬めのパワーがある筋肉の質で、なかなかの見栄えでした。レースでは物見をしてしまったということで、持てる力を出し切ったわけではありません。やや力の要る馬場で牝馬同士なら、重賞戦線でも戦える馬になるでしょう。

 さて、10着に敗れたエリンコート。正直、ここまで負けるとは思いもよりませんでした。ひとつの要因は上がりが速くなったこと。デュランダルの筋肉の質はこういうレースの質よりも、ある程度上がりが掛かるレースの方が合っています。ただ、飛節などに柔らかさがあるので、それでもここまでは負けないと思いますが…。大幅に体重は増えていましたが、馬体自体は仕上がっていましたし、次走への変化に注目したいところです。

 セントライト記念はフェイトフルウォーが勝ちました。個人的にダービーで見た時にいい評価をしていたので、これくらいのパフォーマンスはできる馬だと思っていました。「走るステイゴールド産駒」によくいる、腹袋がドッシリとしたタイプで、さらにステイゴールド産駒にしては脚長なので、本番の菊花賞でも期待できると思います。

 2着のトーセンラーは窮屈な競馬を強いられて力を出し切っていない感じです。京都の外回りはベストですし、本番での巻き返しに期待したいところです。良馬場で力を出し切ればオルフェーブル相手でも引けは取りません。

 3着のサダムパテックは枠順が主な敗因でしょう。ちょっと外過ぎました。ただ、次回の巻き返しとなると、距離が長いので何とも言えないところ。私としては天皇賞を目標にした方がいい結果が出るのでは? と思っています。

 4着のベルシャザールは時計の速い、軽い馬場が苦手なタイプ。それでもここまでやれたのは能力の高さでしょう。雨が降ったり、時計が掛かる馬場になれば。

 穴で期待したハーキュリーズは14着に惨敗。まだ後肢に力が付ききっていないので、直線が平坦の馬場の方が合いそうです。京都とか合いそうですね。

 さて、今週は神戸新聞杯。凄いメンバーですし、フォトパドックを見ても各馬の成長・仕上がりが目に見て取れます。週末はいい予想ができるように頑張ります。

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中央競馬で全レースのパドック・返し馬を徹底観察。繋(つなぎ)や蹄、体型、骨量、筋肉の量・質、関節の柔軟性や、脚元、馬具などのデータを採取。そこから競走馬の能力、適性などに加え脚質も見抜き、馬券を組み立てる。パドック派にありがちな本命予想ではなく、複勝で10倍を超えるような穴馬を見つけるのが得意。

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