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日本テレビ盃

  • 2011年09月27日(火) 18時00分
日本テレビ盃(9月23日 船橋 サラ3歳以上  別定 jpnII 1800m重)

◎(1)スマートファルコン 1分50秒6
△(2)フリソ       4
▲(3)カキツバタロイヤル 11/2
△(4)ピイラニハイウェイ 11/2
△(5)グランシュバリエ  大
………………
○フリオーソ 出走取消(右前屈腱炎)

単100円
馬複300円
馬単310円
3連複180円
3連単480円 

 スマートファルコンが独走した。当日朝、フリオーソ出走取り消し。何ともみどころが薄いレースになったが、しかしそれはファルコンの罪ではもちろんない。自身完璧といっていいパフォーマンス。無難なスタートからごく自然流にハナを切り、直線中ほど、鞍上のGOサインをじっくり待って反応した。千通過60秒4、上がり3F37秒8。「ライバル(フリオーソ)が回避して、より負けられない立場だからプレッシャーはありました。最初は少しリキんだけど、先頭に立ってしまえば大丈夫。道中息を入れる競馬を覚えてきた。精神面で成長している」(武豊J)。千八1分50秒6。昨年JBCクラシック=49秒9より少し遅いが、鞍上は最後手綱をセーブしている。GIロードへ向けた秋初戦、これ以上ない絶好の滑り出しだ。

 スマートファルコンの強さをおさらいする。今回統一G16勝目。昨秋「日本テレビ盃」、結果3着ながら武豊Jと初コンビが大きな転機で、以後GI3勝を含む6連勝。中でも「東京大賞典」、大井二千=2分00秒4、現時点で不滅と思える大レコードをマークした。自らレースをグイグイ引っ張り持ちタイムを詰めていく、さながら陸上競技のアスリートを思わすレースぶり。検討記事でも書いたが、同馬の能力と個性は、地方交流Gで100%発揮される。うるさい(テンだけは速い)同型がいないこと、スタートだけ決めてしまえば後はマイペースで運べること。「相手、時計はともかく、この馬にとっていい競馬ができました。体つきもちょうどいい(507kg=増減なし)。次は大井(JBCクラシック)。状態さえ維持できれば…」(小崎調教師)。記者自身、今の同馬は“日本ダート界最強”の評価が当たると思う。

 中団キープから、直線じわりと伸びたフリソ2着。終わってみれば三浦Jの好判断で、一方3着カキツバタロイヤルは向正面ファルコン目標に追い上げ、そこで脚を使ってしまった。本来フリオーソのやるべき仕事だったか。ともあれ鞍上・森Jの敢闘精神は評価でき、結果展開のアヤというほか言葉がない。逆に4着ピイラニハイウェイは、最内枠から絶好のスタートを切りながらファルコンに喧嘩を売らず、経済コースの3番手。終始ロスがなかっただけに、現状パワー不足ということだろう。さてフリオーソ。現時点で詳細はわからないが、取り消し理由「右前屈腱炎」となるとやはり深刻な感もある。GI5勝、2歳時からすでに5年、地方競馬をただ1頭、敢然とリードしてきた実力馬。この先、はたしてどうなるのか。ポスト・フリオーソは、まだ南関東に現われていない。

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日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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