レディスプレリュードは昨年までTCKディスタフという名で地方交流戦として行われてきましたが、今年はJBCレディスクラシック創設にともない、中央地方の交流戦として生まれ変わりました。JBCレディスクラシックの前哨戦とはいえ、非常に豪華メンバーが集まりましたね。
今年の南関東2冠に輝いた女傑クラーベセクレタ(船橋・川島正行厩舎)がここから始動。ジャパンダートダービーは残念ながら失格となってしまいましたが、また仕切り直しです。
クラーベセクレタ この夏は自厩舎で過ごして、8月上旬から調教を開始し、この中間は合計5本の追い切りを消化。最終追い切りでは休み明けも考慮してビッチリ追われて気合いを入れられていました。「休み明けなのでまだ物足りなさはありますが、いい頃に近づいているとは思います」と調教パートナーの佐藤裕太騎手。休み明けなのでまだ途上の面はあるでしょうが、ここまでいたって順調に仕上げられてきたというのは何よりです。
ひと夏越してどの辺りが変わってきたのか聞いてみると、「調教では扶助操作が楽になって、前より落ち着きが出てきました」(佐藤騎手)「前は他の馬が暴れると一緒に反応していたけど、今はドッシリしている」(野田大作厩務員)とのことで、確実におとなになってきたようですよ。
追い切り後のクーリングダウン 体もふっくらさせていて、羽田盃(465キロ)くらいの馬体重で出せるのではないかということでした。今回ももちろん、「がんばろう日本」メンコを着用予定です。またクラーベの走りから元気をもらいましょ!
がんばろうメンコで出走します「春とは変わらずに順調にきているよ。相手関係がかなり強化されるからその辺りだな。斤量差を生かしてどれだけ頑張れるか」(川島調教師)
クラーベが南関東3歳戦線で図抜けた力の持ち主でも、やはり全国を舞台に戦っている古馬の先輩たちのハードルというのはかなり高いと思います。今回は53キロの斤量で先輩たちからはハンデをもらったので、どのくらいやってくれるでしょうか。クラーベならやってくれると期待を抱いてしまいますが……。
結果次第で11月3日のJBCクラシックと11月9日のロジータ記念のどちらかに進む予定だそうです。
笠松から参戦してくるエーシンクールディ(笠松・伊藤強一厩舎)も非常に楽しみです。中央時代の実績も上位でしたが、笠松に転厩後の活躍は皆さんもご存じのことですねぇ。期待通りに全国各地の重賞を勝ちまくり、グランダムジャパン古馬シーズンの優勝に王手をかけています。
「8月は3回使いましたが、今は間隔を空けたのでその疲れも取れました。(短距離を中心に走ってきた馬ですが)前走は1800mでも勝ちましたが今回は一線級が相手なので、そのペースがどうかですね」(伊藤調教師)今回も逃げ宣言です。
10桜花賞と10ロジータ記念を制覇しているショウリダバンザイ(北海道・林和弘厩舎)がお里帰りします!!! レース前日に大井競馬場へ到着予定で、滞在中は慣れ親しんだ高岩厩舎で過ごせるのは心強いです。「本追い切りは馬なりで62秒くらいの所を出しているし、切れる脚は戻っていると思います。相手はかなり強くなりますが、地方の意地を見せたいですね」(林調教師)
ここ最近復調の兆しが出てきたラインジュエル(大井・鷹見浩厩舎)。「7歳という年齢もあるでしょうけど、調教でも落ち着きが出ていますよ」とコンビを組む有年淳騎手。ここ最近は競馬で注文がつかない面もプラス材料です。「直線まで我慢をしてどれだけ末脚を使って伸びてこれるか」(鷹見調教師)
本来なら実績上位のハーミア(小林・荒山勝徳厩舎)ですが、放牧から帰厩後は元気のない成績が続いています。何とかきっかけをつかんで欲しいんですが……。荒山調教師は「普段から前向きさが足りなくて気持ちの問題なんだよね。この間も勝たなきゃいけないレースだったと思うから。今回はテン乗りで大輔(真島大輔騎手)に頼んだけど、最近うちと波長が合うからその辺りにも期待だね」と、ハーミアの復活を懇願しています。
こちらも実績馬ツクシヒメ(船橋・山浦武厩舎)。約1年2か月の放牧休養以降、元気のない成績が続いています。牝馬ながらも510キロを超える雄大な体もあって、使いながら徐々に中身は良化しているそうです。「前走(サンタアニタトロフィー9着)はテンにいい感じでついていけたと思ったけど、ラップが速かったから終いは厳しかったよね。今回は中団よりやや前で差す競馬をさせたい」(山浦調教師)大井1800mは得意な条件でもあり、きっかけをつかみたい所。