この路線の重賞ではちょっと苦しいかも…。また、いま上昇一途というわけではなく、いいときの体調をどのくらい取り戻しているか。そのあたりがポイントになりそうなオープン特別。「南部杯」から回ってきたセレスハントは59キロ。斤量差も案外大きい。
立て直しに成功したと判断して、5歳ナムラタイタン(父サウスヴィグラス)から入りたい。6戦6勝のままオープンの「コーラルS」「欅S」まで突き進んだ昨春、すぐにも重賞に手が届きそうだったが、初挑戦のG3「プロキオンS」で3着に敗れ、連勝が止まったあとは[1-1-3-4]。オープン特別専門になったうえ、今春の「オアシスS」をきわどく勝っただけである。相手が強化したのはたしかだが、出負けしてあわてて追い上げたり、逆に好位でタメすぎたり、馬自身もカベに当たってややスランプだったろうが、鞍上とお互いが信頼感を欠いたようなところがあった(熊沢騎手、申し訳ない)。
でも、前々走の「オアシスS」東京ダート1600mを1分35秒0(57.5キロ)で勝って、互いに自信を取り戻している。今回は立て直して再出発の一戦。ここ3週の動きなら仕上げに不安はない。
父サウスヴィグラス(その父エンドスウィープ)は、自身もダートの短距離専門だったが、全16勝中、8勝までが6~7歳時に記録したものであり、早熟型ではない。途中でややスランプに見えた時期もあったが、重賞レースをバリバリ勝ったのは6~7歳時のことである。この特徴は、稼ぎ頭のトーホウドルチェ(牝6)や、また息を吹き返してきたラブミーチャンにも受け継がれている。ナムラタイタンもそうである可能性を秘めている。また、ここは相手も勢いのあるグループではなく、7勝中6勝を記録するベストの1400m。57キロも他との比較上有利。好位について回れば、力負けも、スピード負けもする相手ではないだろう。東京1600mを勝っている自信も大きい。
同じ5歳のケイアイテンジン(父アグネスデジタル)と、このコース向きのツクバホクトオー(父フジキセキ)が強敵。なんとなくみんなすっきりしない組み合わせなので、ナニハトモアレ、シャイニングアワーのほか、マイペースならのトーホウオルビス、59キロは不利と思えるがセレスハントまで手を広げておきたい。