●アイルランドローズ(牝 栗東・笹田和秀 父アドマイヤムーン、母マチカネベニザクラ)
　半兄にマチカネオーラ(06年中京記念-GIII)、マチカネメニモミヨ(05年函館記念-GIII・4着)、ユノゾフィー(10年武蔵野S-GIII・4着)、半姉にペディクラリス(08年TCK女王盃-GIII・3着)がいるように、母マチカネベニザクラの子はコンスタントに走っている。これまでにJRAでデビューした8頭中7頭が勝ち上がり、うち4頭が重賞の掲示板に載った。本馬の父アドマイヤムーンは初年度産駒の現2歳世代からファインチョイス(函館2歳S)などを送り出して成功しており、本馬も順調なら兄姉クラスまでは出世しそう。芝向きのマイラー。

●ジャストジョーイ(牝 美浦・国枝栄 父クロフネ、母バースデイローズ)
　半兄トーセンファントムは新馬−OP特別を連勝し、東京スポーツ杯2歳S(GIII)でもローズキングダムのアタマ差2着だった素質馬。「クロフネ×トニービン×ノーザンテースト」は、フラムドパシオン、ポルトフィーノ、ダイワオンディーヌ、ダートムーアなどが出ている成功パターンなので走ってくるだろう。芝・ダート兼用のマイラー。

●ナリタポセイドン(牡 栗東・南井克巳 父ハーツクライ、母マチカネハツシマダ)
　半兄にダークシャドウ(11年毎日王冠-GII、11年エプソムC-GIII)、チョイワルグランパ(10年シリウスS-GIII・3着)、ユノナゲット(OP)、ダノンブライアン(準OP)などがいる。母は繁殖牝馬としての能力が高いので何を付けても走りそうだが、Halo≒Sir Ivor 3×4が生じるのでサンデー系との配合はとくに好ましい。芝中距離で大成しそう。

●ラヴァズアゲイン(牝 栗東・大久保龍志 父ファルブラヴ、母ロスマリヌス)
　母ロスマリヌスはグレイトジャーニー(04年シンザン記念-GIII、06年ダービー卿CT-GIII)の全姉、ノーリーズン(02年皐月賞-GI)の半姉にあたる良血。現役時代は2戦2勝。2戦目の白菊賞(500万下)ではダイタクリーヴァ(重賞5勝)相手に完勝しており、故障せず現役生活をまっとうしていれば、サンデーサイレンス牝馬の代表産駒の1頭となっていた可能性もある。「ファルブラヴ×サンデーサイレンス」の組み合わせは、ダンスファンタジア、スピードリッパー、ワイルドラズベリーなどが出て成功している。芝向きのマイラー。

●リバーオリエンタル(牡 美浦・大久保洋吉 父ディープインパクト、母メジロダーリング)
　メジロ牧場の生産馬で、当初はメジロアオバと名付けられる予定だったが、牧場が倒産したので馬主が替わり、馬名もリバーオリエンタルとなった。母メジロダーリングはアイビスサマーダッシュ(GIII)の初代優勝馬。これまでの産駒は期待ほど走っていないが、ディープインパクトとの組み合わせではHalo≒Sir Ivor 3・5×4が生じ、父と相性のいいDanzig、Round Table などが入るので期待できる。芝向きのマイラー。

●ローレルレジェンド(牡 栗東・鶴留明雄 父ディープインパクト、母アサカフジ)
　半兄にキョウワロアリング(07年北九州記念-GIII)、半姉にキョウワジャンヌ(11年秋華賞-GI・2着)、ヘイローフジ(09年京阪杯-GIII・3着)がいる。名繁殖牝馬は強いクロスを持つものが珍しくないが、母アサカフジはBuckpasser 3×3。これが安定した活力を提供しているのだとしたら、一定以上の能力を持つ種牡馬を掛けた場合、だいたい走ってくる可能性が高い。本馬の父はディープインパクトなので信頼できる。芝向きの中距離タイプ。