埼玉栄冠賞(10月19日 サラ3歳以上 別定 南関東SIII 1900m良)
○(1)ボランタス 2分02秒3
◎(2)カキツバタロイヤル 頭
(3)ケイアイライジン 1
△(4)キスミープリンス 4
(5)テイエムヨカドー 4
………………
(6)サイレントスタメン
△(7)トーセンゴライアス
△(8)キングバンブー
△(9)イーグルショウ
▲(10)タカオセンチュリー
単370円 馬複240円 馬単690円 3連複5160円 3連単23820円
直線ラスト1Fは一騎打ちになった。内カキツバタロイヤル、外ボランタス。この2頭、実は体重差が100kg以上ある。前者536kg、後者431kg。馬体を併せた叩き合いになっては、ボランタスのパワーが一枚上ということだろう。押し切った、ねじ伏せた…という言葉が当たる。馬の個性をきっちり把握し、一貫思い切りよく乗った鞍上の腕も大きく光った。
人気薄ケイアイライジンの逃げ。続いたタカオセンチュリー、カキツバタロイヤルはいったん引く形となり、代わりにエースオブタッチが2番手を追走した。千通過64秒2、超スロー。向正面、そこまで最後方にいたボランタスが大外から捲って出る。「ゴールドカップ」「オールスターカップ」快勝時と同パターン。「いい脚を長く使うタイプ。イメージそのままに動いてくれた。浦和コースは走ります」(山崎誠J)。コメント通り人馬とも会心のレースとみえた。「道中この馬向きの流れ(スロー)だったし、持ち味を100%発揮できた。状態が戻ってきたから今後も楽しみ」(山崎尋美調教師)。次走は11月23日「浦和記念=二千」13日「武蔵野S=東京千六」、両にらみとされたが、適性というなら文句なく前者だろう。JRA5勝(すべて千八〜二千百)、ティンバーカントリー×サンデーサイレンスの血統背景。年齢こそ7歳だが、ステイヤーとは総じて円熟期を迎えてから息が長い。
頭差2着カキツバタロイヤル。結果論ながら、人気馬ゆえ、自在型ゆえ、大事に乗りすぎたうらみはある。実際スタート自体は11頭中最もよく、向正面〜3コーナー、ボランタスの来る前に自らレースを支配してしまう手があった。もう一つ。同馬は厳しい流れをインでタメる形がおそらくベスト。次走浦和記念も枠順と展開がカギを握る。3着ケイアイライジンは健闘。JRA4勝、以後結果が出なかったが、今回無欲の先行策で活路が開けた。父ケイムホーム。本来先行型でレース上手と判断できる。
4着キスミープリンスは無難に中団を回ったものの、これという見せ場がなかった。クラーベセクレタ主導の現3歳世代。レベルにまだ胸が張れない。
タカオセンチュリーは好位からジリ下がり。重め(14kg増)にしても10着は負けすぎで、前走「アフター5スター賞」、怒涛の末脚が半信半疑になってしまった。今後路線をどう選ぶか。次走正念場になってくる。
テイエムヨカドー、サイレントスタメンは現時点で入着ラインが妥当。キングバンブー、イーグルショウも、今日の内容からは心身ともリズムがよくない。