カレンチャンの半妹のディープ産駒カレンシェリーメイ
●ウイニフレッド(牝 美浦・戸田博文 父スペシャルウィーク、母ストーミンウイニー)
2代母Winning Colorsは牝馬ながらケンタッキーダービー(米G1)を勝った女傑。自身の半兄には露2000ギニー(G1)などロシアで5つの重賞を勝ったSerebryany Bor(父Broad Brush)がいる。父スペシャルウィークはStorm Catと相性がよく、この組み合わせからオースミダイドウ、タガノエリザベート、ラナンキュラス、ダイレクトキャッチ、ダンツクインビー、モズなどの活躍馬が出ている。2歳から3歳春が稼ぎ場で、2000m以下を得意とする馬が多い。POGにはうってつけの配合だ。本馬はこのパターンにあてはまる。芝・ダート兼用タイプだろう。
●ウインエポナ(牝 美浦・高木登 父ゴールドアリュール、母ウイングオブラック)
半姉フライングメリッサ(父ダンスインザダーク)は準OP馬。母ウイングオブラックの半妹にはショウナンパントル(04年阪神ジュベナイルフィリーズ-GI)がいる。「ゴールドアリュール×ブライアンズタイム」はダートGIを5連勝したエスポワールシチーと同じ。このほかNureyev≒Sadler's Wells 3×4という4分の3同血クロスを持っている。底力あふれる重厚なダート配合。距離は1800m前後が合っている。
●カレンシェリーメイ(牝 栗東・安田隆行 父ディープインパクト、母スプリングチケット)
半姉にスプリンターズS(GI)など重賞4連勝中のカレンチャン(父クロフネ)、京阪杯(GIII)を勝ったスプリングソング(父サクラバクシンオー)がいる良血。「ディープインパクト×トニービン」の組み合わせはコティリオン(11年NHKマイルC-GI・2着)が出ており連対率も40%と優秀。まず手堅く成功するだろうという好配合馬で、ゆくゆくは兄姉と同じく重賞クラスでの活躍が見込める。芝向きのマイラー。
●ハニーカフェ(牝 美浦・小島太 父マンハッタンカフェ、母ウエディングメリー)
母ウエディングメリーは1勝馬で、近親にもこれといった活躍馬は見当たらない。しかし、母にはMr.ProspectorとNijinskyの組み合わせがあり、このパターンの繁殖牝馬は父マンハッタンカフェと相性抜群。過去にイコピコ、マンハッタンスカイ、サンディエゴシチー、レッドアゲート、エーシンモアオバーなどの活躍馬が出ている。芝向きのマイラー。
●マイネカメリア(牝 美浦・国枝栄 父ディープインパクト、母タカラカンナ)
半兄マイネルキッツ(父チーフベアハート/09年天皇賞・春-GI、10年日経賞-GII)、半姉マイネカンナ(父アグネスタキオン/08年福島牝馬S-GIII)という良血。母タカラカンナは「サッカーボーイ×Crimson Satan」という非主流血統なので、影響力の強い主流血統を抱えた種牡馬なら何でも合いそうな雰囲気がある。父ディープインパクトは問題ない。芝2000〜2400mあたりがいいだろう。
●ライトガイ(牡 栗東・加藤敬二 父アドマイヤムーン、母ラティール)
母ラティールは追い込みを武器とし、愛知杯(GIII)2着など重賞で入着を繰り返した。繁殖牝馬としてもまずまずの成績で、2頭の準OP馬と1頭の1000万条件馬を送り出している。産駒に共通するのはやや決め手に欠けること。本馬の父アドマイヤムーンは瞬発力に優れているので、弱点を快勝できる可能性がある。芝向きの中距離タイプ。