南関東限定戦のマイルグランプリがこれまた豪華過ぎる……。何が勝ってもおかしくないくらい力関係が拮抗していると思います。本来なら上だろうと思う馬たちに斤量ハンデがあったり、休み明けだったり。ということで、今日は全頭の話題を紹介しますね。

　スプリント王フジノウェーブ(大井・高橋三厩舎)がここに電撃参戦。「年齢とともにズブさも出てきたし、今のウェーブにはマイルもいいと思う」と御神本騎手。

　アフター5スター賞をざ石のために除外となり、リフレッシュ放牧に出ました。帰厩後も順調に乗り込んでいて休み明けにしては好仕上がりだそう。9歳馬に59キロはかわいそうですが……。

　イーグルショウ(大井・山藤厩舎)。「前回は中途半端な競馬になったから全然疲れはない」と山藤調教師。

　大井の鷹見厩舎は3頭出しです。「(スーパーパワーは)この10日くらいで気合いが戻りつつある。マイルはプラスじゃないけど、直線勝負でどれだけ脚を使えるか。(ラインジュエルは)今回はセグチレーシングステーブルから外厩馬としての出走。前回は流れに乗れなかったので度外視。追って積極的な競馬をさせたい。(ラインプレアーは)転厩緒戦で手探りだけど雰囲気はいいし追い切りはすごく動いた。どんな走りをしてくれるか」(鷹見調教師)

　ケイアイゲンブ(小林・佐宗厩舎)は55キロで戦える今回非常に楽しみな1頭でしょう。重賞未勝利ですが、馬房に普通にいるだけの佇まいも凄みや威圧感たっぷりで、非常に雰囲気のある馬ですよ。暑さが得意ではないので、放牧休養後叩き3戦目の今回上積みは十分だそう。


　ゲート入りを嫌う面もあり、両サイドに馬がいない方がいいということで、本来はゲートに後入れする偶数枠ですが、先入れを行って対応するそうです。

　タートルベイ(船橋・矢野厩舎)はササ針リフレッシュ明けでまだ途上とのこと。マイルは忙しいので、次の勝島王冠に向けての競馬ができればと厩舎サイド。

　ボク(大井・月岡厩舎)。「相手なりに走れる馬だけど乗り難しいから、ムンロさんがどう導いてくれるか」と月岡調教師。担当の荒美厩務員は、「かなり難しい馬だけど噛み合ったらすごく走ってくれると思う」と興味深い言葉。

　ロイヤルボス(小林・三坂厩舎)は約10カ月ぶりの実戦です。まだかなり重いということでしたが、この後の勝島王冠を目標に置いているのでどう変わっていくでしょう。

　南関東の女王ザッハーマイン(船橋・出川克厩舎)は骨りゅうなどで順調さに欠いて予定を変更しました。当初はJBCレディスクラシックに出走するために繁殖入りを一年延期した経緯もありました。が、本来なら1400からマイルくらいまでが持ち味が生きるということで、今の仕上がりなども考慮してマイルグランプリに矛先を向けてきたそうです。本来の力が出せるのであれば牡馬とも対等に、いやそれ以上のパフォーマンスを見せてくれるであろう逸材です。


「途中軽く乗って緩めの調整をしてきた面もあるので、その分途上かなとは思います」と出川調教師。本追い切りでもやや重めではあっても、休み前より歩様やフットワークが良化しているというプラス材料もあるんです。

　それにしても、さすがは南関東の女王。最後の最後まで変化を見せているようで、「レースが近づくにつれて、肉体的にも精神的にもどんどん持ち上げてる感じだよ。やっぱりこの子は凄い」と、レース前日に宇田川厩務員は褒めていました。さぁ、南関東の女王の走りは?

　タケショウオージ(船橋・山本厩舎)は南関東転厩3戦目。「状態は太鼓判が押せますよ。今までとは全然違うし右回りのほうが走りやすそうです。あとは相手関係ですね」と森騎手。

　今回は他場のA2が抽選対象となり、キスミープリンスやコアレスピューマを抑えて三分の一のチケットを引き当てました。競馬はこういう運も非常に大切!

　重賞タイトルまでもう一歩の所にきているシャインウェーヴ(川崎・内田厩舎)。ケイアイゲンブもそうですが、この馬も威圧感たっぷりの雰囲気を放っていますよ。

　今回は間隔が空いてじっくりと調整ができ、涼しくなってきたのもこの馬にはプラスで、コンディションは非常にいいそうです。

　中間追い切りは大井コースで行って久しぶりの右回りも上手に対応していたそうですよ。

　ジェイケイボストン(小林・太田厩舎)は、「上積みはあると思うけど、スピード型だから距離は少し長いかなぁ。対応して欲しいけど」と太田調教師。

　ツルオカオウジ(小林・久保厩舎)は放牧休養明けのレースですが、乗り込み量はたっぷりで追い切りも10本ほど。「大型馬だけど緒戦から動けると思うし、実力は一番だと信じて送り出す」と久保調教師はじめ関係者も非常に楽しみにしている様子。いつも折り合いが鍵を握る馬なのでマイルでも走りやすそうです。


　セントラルコースト(船橋・川島正厩舎)は南関東転厩緒戦を迎えます。中央での実績を考えるとここでも通用してくれそうな楽しみな馬でしょう。アジュディミツオーを手掛けた同じ面々がこの馬にかかわっています。追い切りの動きもスピードにあふれていて緒戦から動けそうという厩舎サイド。あとはマイルをどう攻略するか。

　重賞までもう少しのルクレルク(船橋・川島正厩舎)。一度使っての変わり身は十分とのことですよ!フワフワする面があるので、今回は再びブリンカーを着用予定です。

　さぁ、どの馬が勝つんでしょう。取材をしていても全くわかりません(^_^;)