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適性を凌駕したデキと能力

  • 2011年11月01日(火) 18時00分
 先週の天皇賞は伏兵トーセンジョーダンが優勝。デキはメンバー中でも一番良く見えたくらいですが、素直に◎評価できなかったのは、適性面での読みの甘さでした。日本レコードが出たくらい軽い馬場だったので、軽い馬場に向いた馬の多いここは△まで回すのが精一杯。しかし、この馬の出走履歴で軽い馬場での勝利があったのも確認していただけに、もっと重い印を打てたのではないかと反省しています。この辺りは今週以降にフィードバックしたいと思います。

 2着はダークシャドウ。前走時よりも叩いた分筋肉の張りが増し、素晴らしい体付きになっていました。ただ、この馬の場合、ツナギも飛節も立っていて、あまり今回のような馬場は向かないつくり。それでもあれだけ差を詰められるのですから、絶対能力が非常に高いということです。もう少し時計が掛かるような馬場なら、更なるパフォーマンスを見せられるでしょう。

 3着のペルーサは休ませたことで柔らかさが戻り、非常に良い動きをしていました。この条件もこの馬にとってはベストと思われ、一度使っていたら逆転まであったかもしれません。

 4着のブエナビスタは重め残りの報道でしたが、当日は輸送の影響もあってか全く問題ない体付き。ただ、ツナギのバネ感なんかは良いときのそれではなかった感じです。返し馬も元気のない走りでした。年齢と激戦を重ねてきた馬だけに、ここからの良化については注意を払って観察する必要があるでしょう。

 5着のトゥザグローリーは一応の態勢ができたという感じの仕上げ。こちらは叩かれたことでの上積みが大きそうです。

 6着のエイシンフラッシュは写真を見て感じたとおりやはり一張り足りませんでした。気負いもあったので、使っての良化が見込めます。

 8着のミッキードリームはその良化度合いが目立った一頭です。返し馬の動きも素晴らしく、これはいずれこのクラスに入ってもそこそこやれるようになる馬でしょう。G2くらいまでなら現状でも好勝負です。

 10着に敗れたローズキングダムは、馬体の張りこそ良かったですが、ちょっと背中が弱くて垂れて見えたのが気掛かりでした。ただ、馬場的にももう少しやれると思ったのですが、これは見立て違いだったようです。

 14着に敗れたアーネストリーはデキこそ良かったですが、枠順が全てでしょう。有馬記念辺りで巻き返しを期待です。

【次走の注目馬】(*)
ミッキードリーム:力をつけている。G2までなら。
スガノメダリスト:差しの利く力の要る馬場なら。
エーシンフォワード:枠順が不利だった。本番での巻き返し注。
グランプリボス:今回は状態がベストではなかった。成長も見込めたし、次走は変わりそう。

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中央競馬で全レースのパドック・返し馬を徹底観察。繋(つなぎ)や蹄、体型、骨量、筋肉の量・質、関節の柔軟性や、脚元、馬具などのデータを採取。そこから競走馬の能力、適性などに加え脚質も見抜き、馬券を組み立てる。パドック派にありがちな本命予想ではなく、複勝で10倍を超えるような穴馬を見つけるのが得意。

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