JBCクラシック(11月3日　大井11R　サラ3歳以上　定量　jpnI　2000m良)

◎(1)スマートファルコン　　2分02秒1
○(2)トランセンド　　　　　　　1
▲(3)シビルウォー　　　　　　3.1/2
　(4)グランシュヴァリエ 　　　　　大
△(5)テラザクラウド　　　　　クビ
　……………
△(7)ボンネビルレコード
△(9)タガノサイクロン
　
　ごく素直に名勝負というべきだろう。スマートファルコンVSトランセンド。道中は終始前者優勢で流れたが、終わってみれば1馬身差。記者個人的には、むしろトランセンドの底力に改めて驚かされた。いわゆる選手権距離(千八〜二千)における両者の実力は、まったくの五分と思う。勝負を決するのは馬場と展開(メンバー構成)。自然流に先手をとり、時計勝負に持ち込める地方Gではファルコン上位、しかしある程度の器用さ、勝負強さ(精神力)を求められるJRA舞台ではトランセンドに信頼度が高い。個性の違いということ。いずれにせよこの両雄は、日本ダート史上、空前のレベルにある。

　シビルウォーがイメージと違う先行策で3着した。千通過60秒7、むろん生温いペースではなく、馬自身地力をつけた証拠ととれる。筋肉質、ハチ切れるような好馬体。パドックなど両雄以上に光ってみえた。以下、大きく離されて(約11馬身)、4着グランシュヴァリエ 、5着テラザクラウド。勝負どころで置かれたテラザクラウドはここをいい経験にして前進したい。ボンネビルレコードはさすがにスピード面で衰えがある。JRA5勝、兵庫3戦3勝で登場したタガノサイクロンにも、結果ステージが高かった。

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　JBCスプリント(大井10R　サラ3歳以上　定量　jpnI　1200m良)

△(1)スーニ　　　　　　　1分10秒1
○(2)セイクリムズン　　　　1.1/4
　(3)ダッシャーゴーゴー　　アタマ
▲(4)ラブミーチャン　　　　　クビ
△(5)セレスハント　　　　　　　1
　……………
△(6)サマーウインド
△(7)ジーエスライカー
◎(8)ナイキマドリード

　スーニが大外一気、豪快に差し切った。一昨年(名古屋千四)に次ぎこのレース2勝目。統一Gは8勝目で、しかもレコード(昭和55年・カオルダケ＝10秒2)のおまけをつけた。前走TR「東京盃」はイン強襲。記者自身は“うまく乗った”印象で狙いを下げたが、この日の勝ちっぷりからは、ひとこと強い、切れるとしか言葉がない。3年前GI「全日本2歳優駿＝川崎千六」を圧勝した絶対能力。ただ以後一進一退の歩みからは、正直“早熟”という懸念の方が強かった。改めて競走馬の成長力とは、微妙かつ難しい。もう一つ、スーニもまたファルコン同様、地方Gの申し子といえるだろう。馬混みの中、厳しい激戦を割って出る逞しさとガッツがある。

　セイクリムズン2着も、混み合う展開を捌いた点で底力を感じさせた。この夜の場合は勝ち馬が走りすぎた、着差1.1/4ほどの完敗でもないだろう。ダッシャーゴーゴー3着。記者無印は、サクラバクシンオー産駒はJRA限定と考えたためだが、現実に大外から目を見張る末脚をみせたあたり絶対能力はやはり高い。ラブミーチャンは結果仕掛け早ということか。それでもこの顔ぶれで地方最先着は文句なしに重みがある。狙ったナイキマドリードは、もまれること必至の枠順(7番)で、結局中途半端な競馬で終わった。交流G通用の能力はあるものの、信頼度は依然乏しい。

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　JBCレディスクラシック(大井9R　サラ3歳以上牝馬　定量　1800m良)

◎(1)ミラクルレジェンド　1分49秒6
○(2)ラヴェリータ　　　　　　3/4
　(3)カラフルデイズ　　　　　 7
△(4)パールシャドウ　　　　アタマ
△(5)ウェディングフジコ　　　3/4
　……………
△(6)ツクシヒメ
△(8)ブラボーデイジー
▲(9)エーシンクールディ

　クラシック同様一騎打ち。ただこちらも直線“息詰まる競り合い”とは少し違い、ミラクルレジェンドVSラヴェリータ、互いに個性(特長)が前面に出る競馬になった。今回五分のスタートを切ったラヴェリータ(TR出遅れ)はごく自然流に3番手。そこから馬の行く気にまかせた捲りで4コーナー先頭、ライバルの出方を待った。結果3/4馬身差2着は、前走「レディスプレリュード」のVTRを見るような気持ちで納得した。パワーと総合力のラヴェリータ、それを切れ味で凌いだミラクルレジェンド。世代交代の言葉はともかく(ラヴェリータ・ラストラン？)、牝馬ダートG、新女王誕生の瞬間ではやはりあった。終始自信にあふれる騎乗をみせた岩田J。上がり35秒9、千八1分49秒6レコードだから、同馬自身の瞬発力もケタ外れというしかない。

　カラフルデイズ3着は、父フジキセキらしい成長力とセンスのよさ。今春関東オークス勝ちは正直相手に恵まれたが、この結果が出れば今後に十分夢がつながる。パールシャドウ、ウェディングフジコは、前者初コース、後者久々、一応の形をつけた結果か。船橋ツクシヒメ6着。地の利を思えば不満だが、なにせ勝ちタイムが速すぎる。自身は完全復調。南関東同士なら脈も出る。