●ワールドエース(牡 栗東・池江泰寿 父ディープインパクト、母マンデラ)
母マンデラはドイツの名馬Manduro(07年ジャックルマロワ賞-仏G1、07年プリンスオブウェールズS-英G1、07年イスパーン賞-仏G1)の半姉にあたる良血。社台ファームやノーザンファームは近年ドイツ血統を好んで輸入する傾向が見られるが、この馬はその1頭で、ディープインパクトとの間に誕生した本馬は、サンデーサラブレッドクラブで世代トップタイの1億円という高値で募集された。母方にドイツ血統を抱えたディープインパクト産駒にはトーセンレーヴ(11年青葉賞-GII・3着)やペルレンケッテ(2勝)がおり悪くない。芝向きの中距離タイプ。
●アンソニーバローズ(牡 美浦・小笠倫弘 父Hat Trick、母プロポーズトゥミー)
父Hat Trickは日本で走ったハットトリック(05年香港マイル-港G1、05年マイルCS-GI)のこと。引退後アメリカへ渡って種牡馬となり、初年度産駒のDabirsimがジャンリュックラガルデール賞(仏G1)、モルニ賞(仏G1)を含めて5戦全勝の成績を挙げ、欧米で注目を集めている。この活躍を受け、これまで繋養されていたウォルマックファームから大手のゲインズウェイに移動した。本馬はユーチャリス(2勝)、ノボチャンプ(1勝)、マイハートマイラブ(1勝)の半弟。大物が出る牝系ではないが、日本で初めて走るハットトリック産駒がどんなパフォーマンスを見せてくれるのか楽しみ。
●ダーレームーン(牝 美浦・堀井雅広 父アドマイヤムーン、母トゥルーファンタジー)
父アドマイヤムーンは今年の2歳世代が初年度産駒で、ファインチョイス(11年函館2歳S-GIII)、スノードン(11年萩S-OP)などを送り出して好調な出足を見せている。「アドマイヤムーン×Seeking the Gold」の組み合わせは先日の新馬戦を快勝したアルキメデスと同じで、札幌デビュー馬のなかでトップクラスの素質を感じさせるレッドアーヴィングとも配合が似ている。母トゥルーファンタジーは本邦輸入種牡馬ファンタスティックライトの半妹。底力を感じさせるクラシック血統で先々が楽しみ。
●ツイストリボン(牝 栗東・西園正都 父サクラバクシンオー、母エレガントレガーロ)
父サクラバクシンオーには、(1)母方にNijinskyを持つ、(2)母方にチャイナロックを持つ、という2つの代表的なニックスがある。当然、(1)と(2)を併せ持つ馬は大成功しており、過去JRAで出走したわずか15頭のなかから、ショウナンカンプ(02年高松宮記念-GIなど重賞3勝)、シーイズトウショウ(03年CBC賞-GIIなど重賞5勝)、サンダルフォン(09年北九州記念-GIII)、ラッシュライフ(05年ファンタジーS-GIII・2着)、トウショウブリッツ(準OP)、リッカバクシンオ(準OP)といった活躍馬が出ている。本馬はこのパターン。全姉アイスカービングは1000万条件馬とそこそこ走っている。本馬には姉を超える出世を期待したい。
●メイショウピッケル(牡 美浦・小島太 父マンハッタンカフェ、母コッコレ)
全兄メイショウレガーロは重賞勝ち鞍こそないものの、京成杯(G3)2着、中山金杯(G3)3着、函館記念(G3)3着、新潟記念(G3)3着などの成績を残している。父マンハッタンカフェはMr.ProspectorとNijinskyを併せ持つ繁殖牝馬と相性がよく、このパターンからマンハッタンスカイ、イコピコ、サンディエゴシチー、エーシンモアオバー、レッドアゲートなどの活躍馬が誕生している。全姉メイショウアリスは未勝利に終わったが、本馬は活躍した兄と同じ牡馬なので期待できる。