今年も楽しみな他地区勢がやって来ました。鎌倉記念の勝ち馬ニシノファイター(北海道・堂山厩舎)&サンレイレーザー(北海道・田中淳厩舎)の男の子チーム、女の子のエンジェルツイート(北海道・角川厩舎)と、北海道勢がそれぞれ2台の馬運車でやって来ました。
レース2日前の午後2時頃に北海道を出発し、レース前日の10時過ぎに船橋競馬場へ到着。3頭とも馬運車の中でも落ち着いていたそうです。
なお、イブニングラッシュ(北海道・林和厩舎)は疾病のために取り消しになりましたのでお気をつけください。
鎌倉記念の覇者ニシノファイター。びちゃびちゃな馬場で2歳馬にとっては過酷な条件となりましたが、それでいながら勝負強さを発揮しました。
ニシノファイター「今までまともな競馬をしていなかったし、密かに期待はしていたけど、今日は全てがうまくいきましたね。まだ子どもでこれから良くなると思います」(堂山調教師)
レース後すぐに北海道へ戻ったんですが、「疲れは全くありませんでしたね」とカネマサコンコルドを手掛けたことでも知られる鹿戸厩務員。
3日のんびりしてから徐々に調教のピッチを上げていって追い切りも3本消化。前走以上の動きを見せていたそうですよ。
左回りもすでにクリアーしていて、展開にも左右されない安定さも持ち合わせています。今回も楽しみな1頭ですね。
南関東に初登場するサンレイレーザーの期待も高まります。中央の芝遠征では不利があったり適距離でなかったりもしたそうですが、互角な走りを見せて力のある所は見せてきました。
前走はここに向けての仕上げだったのでまだ余裕があったそうですが、それでも圧勝したのは記憶に新しいでしょう。
「今回は万全の仕上げだと思います。気性は勝っていますが、折り合いはつく馬です。終いは確実にくる馬ですが、今回は中団より前につけるような形が理想ですね。北海道2歳の強さを全国の皆さんにもアピールしたいです」(田中調教師)
左回りも練習ではスムーズに走っていたそうです。
エンジェルツイートはスピードあふれる走りを見せてきました。これまでもハナにこだわってはいないそうですが、スピードの違いで逃げていたそう。
「今回は初物尽くしだし、折り合いも鍵を握りますね。左回りの練習はしてきましたが、スピードがあるだけにコーナーがポイントだと思います。レース間隔はありませんが、私が実際に乗ってみて疲れも気にならないと判断しました」と角川調教師。
オオエライジンの妹ということでも話題を集めています。
そして、笠松からは兼六園ジュニアカップの覇者アウヤンテプイ(笠松・柴田高厩舎)が出走してきます。
「相手は強いですが、先行できればいい結果はついてくるんじゃないかなと。折り合いもつくし終いもしっかりしていて能力は高い馬です」(柴田調教師)
南関東では未知の魅力にあふれたポイントプラス(船橋・林厩舎)にそそられます。目下2戦2勝で、特に前走のパフォーマンスは圧巻で、一気に距離が延びながらも叩き合いを制しました。普段はかなりのヤンチャ坊主のようですが、レースに行けばその気性を勝負根性に変えて、本当に素晴らしい内容だと思います。
ポイントプラス「レースの後はさすがに疲れていたけど、休んでから馬場入りしました。動き自体はしっかりしてきたし、上向きだと思います。期待を持って臨みます」と林調教師。
2戦とも逃げて勝っていますが、スピードが違うだけで、そもそもが1頭では遊びながら走るので、前に馬を置いた方が競馬はしやすいタイプです。すでに能力試験で砂をかけているのはプラス材料。試金石の1戦で、このキャリアでここを勝ってしまったら……末恐ろしいです。
ハイセイコー記念では優勝したドラゴンシップの惜しい2着となったアイキャンディ(大井・上杉厩舎)。負けてなお強しのレース内容で、改めて力のある所は見せてくれました。
アイキャンディ 的場騎手がつきっきりで丁寧に長めな調教をつけている馬で、この中間は追い切りを兼ねて船橋競馬場に馬場見せも行って準備を整えてきたそうです。
元々がどっしりした風格たっぷりの馬ですが、初物尽くしの中でも堂々としていたそうですよ。
「的場さんは内枠で良かったって言ってたけど、砂をかぶるのはそんなにいい馬ではないし、それがどうでるか。状態は変わらずいいし、的場さんも『重賞を取る力がある馬』と言ってくれているからね。期待したい」(上杉調教師)
ハイセイコー記念3着のダイヤモンドダンスの堀調教師は「前走後は疲れが出たけど、その後はじっくり調整もできたし、追い切りもみっちりかけられた。追い切りで外に張ったのは気がかりだけど左回りもこなして欲しいね」
終いの脚をどれだけ繰り出せるか。
鎌倉記念2着のルイクリスタルラヴについて、「気性の難しい面があるからテンションを上げないように気をつけてきた。前半はためて終いを生かす競馬が理想。早く先頭に立つとフワッとするから前に馬がいた方がいい。集中して走れれば地力はある」(船橋・齊藤調教師)
2戦2勝で鎌倉記念に挑戦して7着だったガトリング(大井・月岡厩舎)。
「前回はキャリアの差もあったと思う。今回も初物尽くしで未知数だけど、いいものは持っている馬だし、これからの経験になってくれれば」(月岡調教師)