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ロジータ記念回顧

  • 2011年11月15日(火) 18時00分
ロジータ記念(11月9日 川崎 サラ3歳牝馬 定量54kg 地方競馬交流 南関東SI 2100m梢重)

◎(1)クラーベセクレタ   2分16秒3
▲(2)ハルサンサン       3
○(3)ナターレ         1/2
 (4)マルヒロブライティ    7
△(5)ラカンパーナ       11/2
………………
△(6)ハートゴールド
 (7)レーヴドベティ
△(8)リアライズノユメ

単110円 馬複530円 馬単600円 3連複310円 3連単1190円

 クラーベセクレタが別格の強さをみせた。無難なスタートを切り早々と3番手。鞍上は折り合い重視、いかにも慎重な手綱捌きとみえたが、向正面など押さえきれない手応えで、先行するハートゴールド、ナターレに外からプレッシャーをかけていく。

 4コーナー手前ハートゴールドの脚が鈍り、直線を向いてナターレと一騎打ち。しかしそれも長い時間は続かない。ほんのひと気合で並び、抜き去り、最後はセーブする余裕があった。「負けられないレースだから、嬉しいというよりホッとした。少し間隔は開いたけどいつものクラーベ。初コースも問題なかった」(戸崎騎手)。正直平凡としかいえない二千百=2分16秒3(過去10年中4位)だが、ごく客観的には必要十分ということか。単オッズ1.1倍にふさわしい。危ない(と思える)シーンがまったくなかった。

「前々走(JDダービー・薬物検出で3着失格)があったから、今日は絶対勝ちたかった。胸のつかえがおりた思い…」(川島正行調教師)。“事件”の正確ないきさつは記者には不明で、元より微妙な問題でもある。ただしかし、川島師の表情からは人馬とも名誉回復。無条件で安堵したい、祝福したい勝利ではやはりあった。クラーベセクレタが現3歳世代No.1で、同時にロジータ級の名牝であること。もっとも彼女の場合、一つ安心できる結果が出てしまえば、今日の勝ちっぷり云々より今後の進路(照準)に興味が移る。この夜明言はされなかったが、次走12月7日「クイーン賞=船橋GIII・1800m」が有力。1歳上、現女王を確定したミラクルレジェンドと、それこそ“宿命の対決”になるかもしれない。

 ナターレはクラーベに強気で挑む正攻法。最後ハルサンサンに差されたものの、いかにも的場文騎手らしい100%の競馬をした。この両頭は能力互角、個性が違うというべきだろう。本来短〜マイラーであるハルサンサン。それでも折り合いなど大きな進境をみせつつあり、こちらも鞍上・石崎駿の手に入ったと納得できる。ともに千六(例えばスパーキングレディーカップ)あたりなら、交流Gでも脈が出る。

 以下は離されたが、中でラカンパーナの復調に注目か。勝負どころで置かれながら最後の伸びは悪くなかった。マルヒロブライティはレース上手でも決め手不足。ハートゴールド、リアライズノユメは、スタミナ、持久力が物足りない。

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日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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