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トーセンジョーダンの半弟トーセンホマレボシ

  • 2011年11月16日(水) 12時00分
●インプロージョン(牝 栗東・加用正 父クロフネ、母チアフルスマイル)
 母チアフルスマイルは現役時代、断然人気のシーイズトウショウを差し切ってキーンランドC(GIII)を制した。2代母ゴールデンカラーズはクイーンC(GIII)2着馬で、3代母Winning Colorsは牝馬ながらケンタッキーダービー(米G1)を勝った女傑。なかなかの名牝系だ。「クロフネ×サンデーサイレンス×Mr.Prospector」という組み合わせはフサイチリシャール(05年朝日杯フューチュリティSなど重賞3勝)と同じ。手堅く走ってきそうだ。芝向きのスプリンターまたはマイラー。

●エーシンデューク(牡 栗東・沖芳夫 父フジキセキ、母ミッションガール)
 父フジキセキはDeputy Ministerと相性がよく、このパターンからカネヒキリ(ダートG1を7勝)、ミラクルレジェンド(10年クイーン賞-GIII)、デグラーティア(08年小倉2歳S-GIII)、カラフルデイズ(11年関東オークス-GIII)、ホーマンフリップ(10年ファンタジーS-GIII・2着)、エイブルインレース(09年クイーンC-GIII・3着)などが出ている。本馬はこのパターンで、Mr.Prospectorを併せ持つのでカネヒキリやミラクルレジェンドと似ている。ダート向きのマイラーとして大成しそう。

●エーシンルミナス(牝 栗東・田所秀孝 父タイキシャトル、母エイシンシンシアナ)
 「タイキシャトル×Storm Cat」という組み合わせは成功しており、少ないサンプルからメイショウボーラー(05年フェブラリーS-GI、03年デイリー杯2歳S-GIIなど重賞5勝)、レッドスパーダ(10年東京新聞杯-GIII)、ツルマルオトメ(04年フェアリーS-GIII・5着)などが出ている。本馬はこのパターン。2代母の父がRibot系のSauce Boatなのでパワー型のスピードタイプだろう。芝でも走れないことはないがダートのほうがよく、マイル以下が合うはず。

●サイレントサタデー(牡 栗東・村山明 父シンボリクリスエス、母マニックサンデー)
 全姉プレンティフェスタ、全兄ワールドコンパスはいずれも準OPまで出世している。母マニックサンデーはザッツザプレンティ(03年菊花賞-GI、02年ラジオたんぱ杯2歳S-GIII)の半姉、ウインシュナイト(01年札幌記念-GII・5着)の全姉にあたる良血で、現役時代にサンスポ賞4歳牝馬特別(GII)を制覇した。血統背景が優秀で、なおかつ上も走っているので期待できる。兄姉と同じく芝向きの短距離タイプだろう。

●トーセンホマレボシ(牡 栗東・池江泰寿 父ディープインパクト、母エヴリウィスパー)
 先日の天皇賞・秋(GI)を日本レコードで制したトーセンジョーダン(父ジャングルポケット)の半弟。母エヴリウィスパーはハイレベルな繁殖牝馬で、トーセンジョーダンのほかにアドマイヤキラメキ(父エンドスウィープ/準OP)、ダークメッセージ(父ダンスインザダーク/08年日経新春杯-GII・2着)、ケアレスウィスパー(父フジキセキ/07年関東オークス-GII・2着)などを出している。異なる種牡馬を相手にコンスタントにトップクラスの産駒を出しているのは立派の一語。本馬の父はディープインパクト。先週の新馬戦を勝ち上がったヒストリカルとは、父が同じで母同士が全姉妹、という関係にある。芝向きの中距離タイプとして大きな期待がかけられる。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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