クイーン賞(12月7日 船橋 サラ3歳以上牝馬 ハンデ jpnIII 1800m不良)
◎(1)クラーベセクレタ 1分53秒2
△(2)プレシャスジェムズ 1/2
△(3)カラフルデイズ 2
○(4)パールシャドウ 1/2
△(5)ウェディングフジコ 3
……………………
(6)ツクシヒメ
▲(7)エーシンクールディ
△(12)ナターレ
単150円
馬複690円
馬単960円
3連複890円
3連単3120円
クラーベセクレタが競り勝った。無難なスタートから終始好位(3〜4番手)の外めを回り、直線先に抜け出したプレシャスジェムズと一騎打ち。今日の場合に限っていえば、切れ味というより並んで強い勝負根性が光っている。楽勝では正直なかった。道中位置取りはよかったものの、GOサインからの反応が案外鈍い。ただ36秒4〜49秒7〜62秒6の先行馬ペース。展開自体は相手に追い風が吹いていた。「どんな流れでも対応できて最後必ず伸びてくる。(辛勝にみえても)今日は自信が深まりました」(戸崎騎手)。「4コーナー、相手(クラーベ)より手応えがよく、そこでいけると思ったんですが…」(吉田隼人騎手)。両者のコメントを較べて聞けば、スケールの違い、個性の違い、むろん十分納得がいく。
クラーベセクレタは、ロジータ以来22年ぶりの2冠(牡馬相手)牝馬。現時点でやや世代レベルは怪しいものの、続く「JDダービー=GI」も、グレーププランデー、ボレアス、小差3着の事実があり、ごく客観的にみて南関東、女傑、名牝レベルに達している。だから今後牝馬Gに専念、慎重に勝ちを狙っていくステップなら、それ相当な活躍が見込めるだろう。あとはオーナーである社台サイド、川島正行厩舎が、どういう戦略をとっていくか。1世代上、終生好敵手になりそうなミラクルレジェンドは、先週「JCダート」へあえて挑戦。結果6着ながら中身の濃いレースをした。ワイルドラッシュ×タイキシャトル、堂々たる血脈を持つクラーベセクレタ。馬体などまだ少し華奢に写るが、こと素質は牡馬を含めたGI級、改めてそう思う。
プレシャスジェムズは、前述通り今日は勝って不思議ないレース(理想的な展開)を惜敗した。それでも2番手からいったん先頭。センスのよさ、中距離適性を同時に示し、来季牝馬Gへ展望がきわめて明るい。カラフルデイズ3着。道中手応えなどプレシャス同様抜群で、しかしいざ追ってジリジリとしか伸びなかった。前が壁になったうらみもあるが、本来先行した方がよさが出るか。パールシャドウは中団から差を詰めて4着。元来器用なタイプではなくスローの展開負けと納得できる。同馬はおそらく大井向き。来春「TCK女王盃」に出走できれば改めて注目したい。逆にエーシンクールディは主導権をとり切って注文通りのレースぶり。並ばれてから踏ん張れず、結果的に強行軍、使い過ぎの疲労があるかもしれない。ナターレはそのエーシンにハナを譲り中途半端な競馬になった。同馬の場合、意外性はあってもそれは南関東同士のこと。統一Gではもう一段パワーアップが必要になる。