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朝日杯FS、阪神C、愛知杯追い切り診断

  • 2011年12月15日(木) 18時00分
【栗東トラックマン情報】
◆日曜中山11R・朝日杯FS
・ダローネガ
 野路菊S1着後、栗東に在厩して出走したデイリー杯2歳Sが2着。中3週というローテーションだったことで、しっかりと強い調教が課されたが、振り返れば、それがゲートの出負けに繋がったとも考えられなくはない。今回は中間に放牧に出ており、中8週に最終追い切りを含めて5本の調教。1週前、今週と目一杯に追われたが、その中間は馬なり。強さとしては今回の方が随分と弱くなっている。ただ最終追いは坂路4F53.2-1F12.8秒とある程度の時計を出しながら余力ある内容。本数は十分足りているだけに、このソフトな仕上げがレースでの結果に繋がりそうな気がする。

・クラレント
 放馬と道悪に能力を発揮できなかった東京スポーツ杯2歳S。惨敗しているだけに、そのダメージを心配するファンも多いだろうが「何も心配するところはない」と中間の様子を語るのが橋口弘次郎調教師。中3週のローテーションに坂路調教が4本。問題があれば、調教本数が減るはずなので、客観的に見ても状態の心配はない。最終追い切りは新馬に遅れる見栄えのしない内容となってしまったが「フットワークの大きな馬で、遅れたことはまったく気にならない」と師。たしかに遅れた事象よりも、デイリー杯2歳S1着時とほぼ同じ4F時計だった点を評価すべきだろう。

・マコトリヴァーサル
 デイリー杯2歳Sから中8週と間隔が空いているものの、11月下旬から出している坂路の時計はすでに10本を超えており、その乗り込み量は半端ではない。その内容も再三に渡る併せ馬が行われており、今週以外は追走してばかり。負荷は相当なもので、調教でかなり鍛えていることを示している。最終追い切りはアスカトップレディに先行したものの、最後は楽に交わされて遅れ。動き自体は見栄えせず、時計も4F53.6秒とかなり遅いだけに、一見評価できない調教欄ではあるが、その中身が非常に濃いことは忘れてはいけない。

◆土曜阪神11R・阪神C
・リディル
 前走マイルCSについて「掛かったこともあるけど、馬場が悪かったことも敗因」と話すのは橋口弘次郎調教師。それだけに週末の晴れ予報は陣営にとって願ってもない条件だろう。今回は中3週。2戦2勝のローテーションだが、調教本数は過去2戦と同じ。最終追い切りも4F52.1秒と決して遅い数字ではなく、巻き返しに十分な調教内容となった。「今なら1600mより1200mの方がいいかも知れないくらい。だから距離短縮は間違いなくプラスだし、2走前の強いリディルを見ることができそう」と師の期待度も非常に大きい。

◆日曜小倉11R・愛知杯
・レーヴディソール
 8か月ぶりの実戦で古馬と初対決のG1。かなり厳しい状況の前走は11着惨敗も仕方ないところだろう。それを叩いたこの中間は本来の力強さも戻り、本来の実力を発揮できる状態にある、1週前追い切りを見てそのように感じた。ところが今週の最終追い。CWで併せた相手はトリップ。相手に岩田騎手が跨っていたとはいえ、こちらは内を回っていたので、そのハンデは相殺されているはず。しかし直線で併せてからの手応えは外トリップが優勢のまま。ステッキが入っても先着することができなかった。かなり反応良く伸びてはいたが、同入が精一杯というのが少々気掛かり。相手が走りすぎるのか、それともまだ本当に戻っていないのか。この最終追いには判断を悩ませるところだ。

【美浦トラックマン情報】
◆日曜中山11R・朝日杯FS
・アルフレード
 1週前にカペラS(GIII)に出走したデュアルスォードを問題にしない動き。今週は1F11秒台の脚でエチゴイチエに先着と、とにかく動きのよさが目立っている。新馬戦を余裕残しの馬体で快勝しただけに、その後が楽しみになったが、前走は平坦とはいえ終い32秒台の脚を使って差し切り。攻め馬、実戦を通じて、切れのある動きが目立っている。ここ3年は切れ味勝負になっているレースだけに、同馬の台頭も十分に考えられる。

・マイネルロブスト
 14日の最終追い切りは南ウッドに入って単走追い。5F69.0-3F38.0秒を珍しく持った切りの手ごたえでマーク。すでに1週前追いで5F67.3-3F37.1秒を目一杯に追っており、息の入りは良好。1Fモタついた前走に比べ、状態面では明らかに今回の方が上向いていることたしかだ。札幌2歳S、前走の東京スポーツ杯2歳Sと馬場状態に恵まれず、いずれも決め手が不発に終わったが、長くいい脚が使えるタイプだけに、乱ペース必至の中山1600戦は大歓迎。直線インを突いて、馬群を捌ければビックチャンス。

◆土曜中山10R・香取特別
・ブルーソックス
 素晴らしい直前の追い切りだつた。併せた相手を5ハロンでおよそ2秒追いかけながら、持つたままで楽々と先着(67.6-51.7-39.2秒)。7月の函館戦以来とは思えぬほど、迫力に満ちた動きだった。太くなりやすい傾向があるが、たっぷりと汗をかかせる工夫をしながら連日運動を課しているので、重め感などまるでなし。いきなり力を出し切れそうなムードが漂う。夢中になって先行させると末が甘くなるが、折り合いさえつけば一千万でも能力は足りる馬。この仕上がりなら、穴と狙う価値はある。

◆土曜中山11R・ディセンバーS
・ダイワファルコン
 春は大阪杯(GII)で見せ場を作った馬が、夏を越して2連勝。充実ぶりが目立ち、本格化気配を見せている。今週はウッドチップの大外を回ってきたが、最後まで余力を残して82.7-67.6-39.2秒。500キロを超える大きな体を、フルに使った走りは迫力満点。引き続き絶好調をアピールしてきた。どこからでも競馬のできる馬で、コース変わりは関係なし。来年は初重賞制覇からGIまでも狙える素質馬、オープン特別では負けていられない。

◆日曜中山12R・中山ウインターP
・プランスデトワール
 4か月半ぶりで臨んだ前走の奥多摩S。入念に乗り込まれ仕上がりは悪くなかったが、前半、力んで折り合いを欠いたうえ、ストライドの大きな走りで緩い馬場も合わず参考外のレース。この中間は休ませることなく順調に乗られ、直前の追い切りは芝コースで5F68.1-上がり39.9秒。調教タイムは遅いが、先行させて折り合いに注意を払い精神面での安定を図った。動きもダイナミックで雰囲気は一変。秘める能力は間違いなくオープン級。

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