キャリア2戦目で見事! 阪神ジュベナイルフィリーズを制したジョワドヴィーヴル。レース後、他の馬がゼーゼーいって上がってきているのに、ジョワドは実にケロッとした顔をしていました。さすが、類稀なる心拍数の持ち主です(詳しくはこの連載のバックナンバーを読みください)。
福永騎手は初めて跨ったその日、「まだデビュー前だからあまり大きなことは言えない」と前置きした上で「この背中が走らないわけがない」と話していました。そして阪神JFのレース後のインタビューでは「今まで乗ったことのないような走り方をする馬。後ろ脚の入り方が独特。滞空時間が長く感じる」と評していました。フワッ、フワッと走るそのフォームがこのままどう変わっていくのか、とても楽しみです。
レース後のジョワドですが、すこぶる順調。水曜の調教前の運動ではシッポを振ってかなり気合が入った様子を見せていました。その後、ダグを踏んだら「動きたい!」という気持ちが発散されたのか、ひじょうにリラックスしているように見えました。木曜も同様にダグを踏んでいましたが、この日は調教前も落ち着いていましたね。やはり、まだジッとしていられない年頃のようです。
かつては洗い場に入るのを嫌がっていたジョワドですが、最近ではごく普通に入るようになりました。入厩当初は人を乗せないと入らない状態で、次に後ろ向きなら入るようになったと段階を踏み、普段の生活でも成長が見られます。ゲートも一発合格しなかったように、走ること以外は優等生ではないあたり親近感が沸きますね。
ジョワドヴィーヴルは小柄な馬を好む松田博師にさえ「まだ細い」といわれるほどまだ華奢で幼い体をしています。来春のクラシックに向けて一息入れる意味で、明日ノーザンファーム信楽に放牧に出ることになりました。栗東と信楽は車で30分程度の近距離なので「いつでも見に行ける」(松田博師)という点でも安心。今後は「これからはもう少しトモに筋肉がついてくるだろう」(松田博師)とのことでした。
ジョワドヴィーヴルが放牧に出て一番寂しがるのは…最近、運動で一緒のタガノキャンドルではないでしょうか。タガノは先週、ジョワドの調教パートナーを務めて、その後の未勝利戦を優勝しています。ジョワドは目立ちますが、こちらも侮れませんよ!次走は来年中山のフェアリーSの予定です。「できるだけ早く(クラシックの出走)権利をとりたい」(松田博師)とのことでした。
さて、今週楽しみなのは愛知杯のレーヴディソール。追い切りは2歳オープンのトリップとの芦毛2頭の併せ馬で、実戦さながらのド迫力! ひじょうに見ごたえがありました。
トリップは調教でも一生懸命走るタイプ。トリップが飛ばすところをレーヴがついていったかんじでした。最後は併入でしたが、両馬ともかなりハードに追われていますし、じゅうぶんな内容だったのではないでしょうか。「今度は違う」(松田博師)という走りに期待しましょう。