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ゴールドC

  • 2011年12月27日(火) 18時00分
ゴールドカップ(12月23日 浦和 サラ3歳以上 別定 南関東SIII 1500m)

「ゴールドカップ」は、平成20年から「古馬・1500m(当時新設距離)」に条件変更されたリニューアル重賞(かつては3歳馬の総決算として施行)。実質歴史は浅いものの、その優勝馬、第1回チェレブラーレ、第2回ノースダンデー、第3回ボランタスだから、イメージ以上のレベルがある。ただ今年は施行時季が、前3年の6月から12月へ大きく動いた。交流増設の流れ。結果的に「オーバルスプリント=GIII」とポジションを交換した形となった。

1…小波乱、2…4〜5歳の成長株、3…船橋所属馬優勢、4…好位から差しのきく馬――。

 ひとまず前3年のデータ、傾向はそうなるが、今回有用かどうかは微妙だろう。もう1つ、近年この路線(短〜マイル)はJRAからの移籍馬がいきなり登場、実績以上の結果を出すケースがしばしばある。かつて転入馬に義務付けられていた「調教試験」が免除される(半年以上の休養明けのみ適用)ことも、正直予想者としては頭が痛い。いずれにせよ今回フルゲート12頭、除外馬(賞金順、所属制限な
ど)が7頭出た。その意味でも中身の濃い激戦を期待したい。

      ☆       ☆

◎ナイキマドリード    58戸崎
○ディアーウイッシュ   58今野
▲ピサノエミレーツ    58ムンロ
△フジノウェーブ     58坂井
△ギャンブルオンミー   58本田重
△イーグルショウ     58石崎駿
△ケイアイライジン    58川島
 ラインプレアー     58水野
 トーセンゴライアス   58的場文
 ドリームトレジャー   58森 

 ナイキマドリードは、この路線で一枚別格のレベルにある。昨秋「JBCスプリント(船橋千m)」2着、続く「オーバルスプリント」を制し、平成22年・NAR最優秀短距離馬に輝いた。今年1勝だけは一見期待外れだが、その1勝は6月GII「さきたま杯」。当時スーニ、ラブミーチャン、さらにラヴェリータを完封している。本質的にスタートが巧くないこと、外から被される展開で気性難が出ること。それでも流れに乗れたときの破壊力は文句なく一級品で、とりわけ浦和千四〜千六に最もフィーリングが合っている(4戦3勝)。持ち駒豊富な川島正行厩舎が、今季最後の重賞勝ちを託した馬(マニエリスム、ルクレルクなど回避)。南関東同士のSIII、それでいて全馬58kgとはどう考えても恵まれた。12頭立て8番枠なら、もまれずロスのない競馬ができるはず。父ワイルドラッシュからトランセンド、クラーベセクレタ。血統的な勢いも見逃せない。

 馬券的には相手探し。ディアーウィッシュは左回り短〜マイルで、一貫マドリードの好敵手になってきた。昨年オーバルスプリントは首差2着(同斤58kg)。今回3か月半の放牧明けだが、元来反応のいい気性で仕上がりは早い。馬優先主義、常に一戦必勝がセオリーの出川克己厩舎。半信半疑の人気なら逆に妙味と考えた。実績、貫禄はむろんフジノウェーブだが、前2走2、3着、抜け出した瞬間、ボク、マニエリスムに差し込まれたあたり、さすがに9歳…という感も否めない。もう1つ、同馬はピーク時でも左回りの折り合いに不安があった。

 代わって▲ピサノエミレーツはJRA5勝。芝・ダートを多様にこなし、本質中〜長距離志向ながら潜在能力が相当高い。母は帝王賞馬ネームヴァリュー。ここをきっかけにできればもうひと花が十分浮かぶ。以下、完全復調したレース巧者ギャンブルオンミー、ハマって切れるイーグルショウ。「埼玉栄冠賞」3着ケイアイライジンも争覇圏だが、過去短〜マイル、忙しい競馬はあまり経験していない。

【お知らせ】
『地方競馬日記』の次回更新は1/10(火)になります。ご了承の程よろしくお願い致します。

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日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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