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東京シンデレラマイル

  • 2011年12月29日(木) 18時00分
  • 3
東京シンデレラマイル(12月30日 大井 サラ3歳以上牝馬 別定南関東SIII 1600m)

「東京シンデレラマイル」は平成19年新設。当初から12月30日に固定され、まだ4回の歴史ながら不思議なほど存在感のある重賞となっている(少なくとも記者の中では)。その優勝馬…ベルモントノーヴァ、ミスジョーカー、パノラマビューティ、ザッハーマイン。昨年初めて1番人気(単1.3倍)ザッハーマインが勝ったが、総体的に難解かつ波乱含み。ただ“出走馬すべてが伏兵”、そういう状況はやはり馬券的に面白く、同時に“さあ逆転”、そう思わせる点でも年末の競馬ファン心理に合っている。今年もフルゲート16頭、人気が割れそうな組み合わせ。あえて穴狙いというより、絞って的中をめざしたい。

(1)…船橋優勢。過去4年、船橋=4勝、2着2。優勢を超えて断然に近い。他は、川崎、大井、それぞれ2着が1度ずつ。ただ3着まで拾うと、大井3頭が確保している。

(2)…熟年に強み。3~7歳、いずれも連対があるが、アベレージがいいのは5・6歳馬。一昨年は7歳パノラマビューティが勝っている。4歳馬=1~3着なしは意外な事実。

(3)…差し馬。逃げ=1、先行=1、差し=4、追込み=2。例年ハイペースが多く、逃げて連対(2着)は、19年トキノミスオースだけ。20年以降はすべて差し=追込みで決着した。

※データ推奨馬
▲ミステリアスバイオ…JRA4勝、現船橋・新井厩舎所属の6歳馬。JRA時こそ短距離志向だったが、転入2戦目の前々走川崎千六快勝でマイル適性と南関東ダート向きを同時に示した。本質的に差し馬。19年優勝ベルモントノーヴァに、履歴とイメージが少なからずダブってくる。

       ☆       ☆

◎ショウリダバンザイ   58吉田稔
○マニエリスム      56戸崎
▲ハルサンサン      54今野
△ミステリアスバイオ   55森
△ラインジュエル     55有年
△レオキラメキ      53町田
△ラカンパーナ      53石崎駿
△ゴールドセント     53真島
 ローズデュルワ     53本橋
 コパノマユチャン    53服部
 リアンローズ      53的場文
 ハートゴールド     53小国

 ショウリダバンザイの地力をとった。昨年、浦和桜花賞を制し、東京プリンセス賞2着。関東オークスこそ不出走だが、その秋ロジータ記念も制しており、実質世代牝馬NO.1(中~長距離部門)の評価ができる。プリサイスエンド×ジェイドロバリー。切れとパワー、両面を備えた万能型で、いったんエンジンがかかっていい脚を長く使う。そして今季は古巣道営に戻りもう一段ステップアップ。最終戦「道営記念」を4馬身差で圧勝した。磨かれた末脚、豊富なキャリアで培われた芯の強さ。前々走大井「レディスプレリュード」も、結果4着ながら上がり36秒2、勝者ミラクルレジェンドとまったく同じ記録だった。ハイペースが予測される顔ぶれはむろん絶好。追って達者な吉田稔騎手の手綱にも信頼感がある。
 
 相手は3歳馬をとる。中でもマニエリスムは前走古馬相手の準重賞「ロイヤルC」を直線一気、切れ味と成長力を同時に示した。僚馬(川島正行厩舎)クラーベセクレタに追いつき追い越せ…が今後のテーマ。父ゼンノロブロイなら、さらに新境地も見込めるだろう。一方ハルサンサンも戸塚記念3着、ロジータ記念2着など実績互角。前走JRA挑戦、初体験の芝千二で十分な見せ場(0.5秒差)があった。父サウスヴィグラス、短~マイルでの瞬発力は、マニエリスム以上のイメージが浮かんでくる。

 以下、データ推奨ミステリアスバイオ(JRA時右回りベター)、このレース前2年2、3着生涯ピークのデキといえるラインジュエル。さらに、逃げてしぶといゴールドセント、末脚に磨きがかかったレオキラメキ、復調気配ラカンパーナまで脈がある。ショウリダバンザイ中心だが、斤量58kgはやはりぎりぎり。馬単、3連単なら、同馬“2着付け”という狙いも面白そうだ。

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日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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