2冠馬クラーベセクレタはクイーン賞(優勝)後もひじょうに元気いっぱいで、次の戦いに向けて順調にトレーニングを続けているそうです。さぁ。東京シンデレラマイルはいずれクラーベセクレタと対決する面々が集結。どんな戦いを見せてくれるでしょうか。
そんな中、「ショウリダバンザイはここでは力が違うだろう」と他陣営から多く聞かれました。ショウリダバンザイ(大井・高岩厩舎)が再び南関東に帰ってきました。ここまでの実績や勢いは抜群です。しかし、今回は58キロ!!昨年は南関東の女王ザッハーマインが58キロでも圧勝しましたが、果たしてショウリダバンザイはこなすことができるでしょうか?
ショウリダバンザイ「こればかりはやってみなくてはわからない」と厩舎サイド。斤量に泣いてしまう場合もありますし、何より他馬との差もあります。地力の高さにかけるしかありません。
引き続き、大井にいたときに手掛けてきた中道調教師補佐が調教に乗って、石田厩務員がお世話をしています。2人とも「いい意味で変わらない」と言っていて、力は出せる状態に仕上がっているそうです。あとは自分自身との戦い……。
「スピードとスタミナがあってどんなレースでもできるのは強みです。期待しています」(高岩調教師)
今年の南関東3歳牝馬はレベルの高さを随所に見せてくれました。クラーベセクレタはもちろんのこと、ナターレ、ミヤサンキューティ、オーゴンヒリツなどなどなど。その中にはもちろん東京プリンセス賞馬マニエリスム(船橋・川島正厩舎)もいます。
マニエリスム 前走の準重賞ロイヤルカップの勝利はすばらしかったです。放牧休養明けで相手関係もそろっていた中で改めて能力の高さを見せてくれました。「馬もパワーアップして良くなっていますね」と戸崎騎手も好感触。今回は自身初の56キロですが、ショウリダバンザイとの2キロ差は大きいでしょう。
この中間もひじょうに順調で状態の良さはピカイチのよう。「ハリがさらに出てきたね」と多田厩務員。多田さんは翌日の東京2歳優駿牝馬にドラゴンシップを送り出すので、マニエリスムでしっかり結果を出して勢いづかせたいとこでしょう。「前走はひと息入れてリフレッシュできたのも良かったと思うし、今回の本追い切りも抜群の動きだったぞ。相手関係からも期待したい」(川島調教師)
ハルサンサン(船橋・佐藤賢厩舎)はまだ重賞勝ちはありませんが、厩舎サイドも重賞級と見ていて期待の大きい馬です。牝馬重賞でも安定した走りを見せてきましたが、個人的には初めて大井コースを走った千鳥特別(優勝)が印象に残っています。
ハルサンサン スタートで遅れて絶望的な位置から最後は36秒台の脚を使って差し切りました。あれだけのパフォーマンスはなかなかできません。「ハルサンサンすごすぎる」って強烈に思ったことが忘れられません。
今年の3歳牝馬はレベルの高さに定評がありますが、ハルサンサンも相当の器だと思います。前走は初めて中央の芝でこれまで以上のスピード競馬を経験できたことも財産でしょう。
「レース後のダメージもなかったし、追い切りの動きも良かった。クラシックの頃に比べたら力はついていると思う。どんどん実になっているから体が増えていても成長分だね」とセレンやセルサスなどでもお馴染みの吉田厩務員。
折り合いが鍵になるのでこのくらいの距離もいいでしょう。「マイル戦だから中団よりも前には位置取らせたい。重賞を取る力は十分にあると思うし展開ひとつだ」(佐藤賢調教師)
ゴールドセント(大井・阪本厩舎)は絶好の枠を引けたのでもちろん逃げ宣言。「状態は今がピーク!」と阪本調教師。
ハートゴールド(船橋・矢野厩舎)は前走勝ってここに向けてきました。「力はある馬で、どんな競馬でもできるよ。ヒケは取らないと思うんだけど」(矢野調教師)
勢い抜群のローズデュルワ(船橋・川島一厩舎)「逃げにはこだわっていないよ。一戦ごとに成長しているし、斤量差もあるからチャンスはある。重賞を勝てる器だと思うんだけどな」(川島一調教師)
リアンローズ(大井・上杉厩舎)もレベルが高いと言われてきた3歳世代。前走は久しぶりの勝利を挙げました。「馬は良くなっているし、距離もあったほうがいいからね。この馬の力を出せればヒケを取らないし一発狙う」と上杉調教師。
ラインジュエル(大井・鷹見厩舎)は前走の勝島王冠は本馬場入場の際に元気が有り余って放馬し競走除外。鷹見調教師のお話しではダメージがなかったそうでひと安心です。「具合いもすごくいいし、マイルグランプリ(優勝馬からタイム差なしの5着)くらいの競馬ができれば楽しみ。この枠(8枠16番)も競馬がしやすいと思うし、一発狙って頑張ります」(有年騎手)