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中山金杯、京都金杯追い切り診断

  • 2012年01月03日(火) 18時00分
【栗東トラックマン情報】
◆1/5(木)中山11R・中山金杯
・アドマイヤコスモス
 JRAへ転入してから負け知らずで福島記念を制覇。赤倉特別以降は坂路で本数多く調教されて結果を出し続けているだけに、変則開催となる今回は調教本数がひとつのポイントに挙げることができるだろう。中5週の今回だが、坂路での調教本数は12本。なかには15-15程度のものも含まれているが、これだけやれるということは体調がすこぶる良いのだろう。年末に坂路4F50.7秒という実質的な最終追いを行っており、翌日4日に中山への輸送を控える3日の坂路では4F57.9秒と非常に軽い追い切りとなった。これは理由が明確な時計の遅さのため、気にすることはないだろう。

・エクスペディション
 夏の小倉以来、そして重賞初挑戦と厳しい条件に置かれながらも1番人気に支持された前走。馬券圏内にこそ入れなかったが、直線に入って伸びて4着。コーナー4つの芝中距離では大崩れのないところを示した。そこから中3週。調教内容は前走時から大幅に強化されており、坂路とCWを併用して本数多く調教された。1月3日に行われた最終追い切りは翌日に中山への長距離輸送が控えていることもあって手控えられているが、12月31日の追い切りはしっかりと追われている。中間の調教内容を評価しなくてはいけないが、これだけ本数多く調教されたのはデビュー以来初めてのことであり、関東圏への長距離輸送も初めて。このあたりが微妙に気になるだけに、当日の馬体重や気配には注意したい。

◆1/5(木)京都11R・京都金杯
・サダムパテック
 3歳時は牡馬クラシック路線を歩んできたため、1600mを経験することはなかったが、未勝利勝ちは1600m。またジョッキーの進言があって、この距離を使うことになったのだから、距離短縮に関して心配することはないだろう。ただ57キロというハンデには「皐月賞2着が評価されているのかも知れないけど、やっぱり重い」と西園正都調教師もトーンが上がらない。しかし中間の調教内容は至って順調。年末28日に坂路でシルポートと併せて4F54.0〜1F12.2秒。そして年明け3日には坂路4F52.3〜1F12.5秒と年末年始に時計を出せている。坂路での最終追い切りでラスト1Fが最速のラップを踏めると好走しているので、好走の追い切りパターンになった今回も馬券圏内はまず間違いない。

・シルポート
 連闘でこのレースを制した昨年とは違うローテーションでの出走。中2週で年末年始に1本ずつ、計2本の調教を消化しており、毎日王冠から使い詰めの戦歴も本数を見る限りは気にならない。ただ最終追い切りとなった3日の坂路は4F52.3〜1F12.9秒。4F時計は馬場状態を考慮すれば、決して遅くない時計だが、ラスト1Fで13秒近く要したのは意外。馬場状態が良ければ、4F51秒を切りながら、1Fも12秒前半でまとめてくるような馬だけに、時計が遅いことを馬場だけを理由にできない。昨秋からの連戦の中でも最も遅い1F時計となっており、目には見えない疲れが時計に表れたのかも知れない。

・ショウリュウムーン
 前走カシオペアS後はこのレースを目標に放牧に出され、帰厩してからもしっかり5本の調教が行えるように計算されて中間の調整が行われた。年末31日に最終追い切りを行い、坂路4F53.0〜1F12.3秒。年明けは速い時計を出さないというのは当初からの予定通りなので問題ないだろう。今朝3日は坂路からCWへコースを移動してのキャンター。調子が悪いと右、左と手前を替える癖がある馬だが、それがなかった今朝のキャンターを見る限り、調子は悪くない。ただ予定通りとはいえ、昨年同様の年末追いで昨年以上の結果を残すことができるのかという点だけが気掛かりだ。 

【美浦トラックマン情報】
◆1/5(木)中山11R・中山金杯
・ダイワファルコン
 前走のディセンバーSは、中間ひと息入った直後で+10キロと太めの馬体。道中は好位でスムーズに運べたが、直線へ向くとまったく首を使わず気性の難しさを出して失速。不完全燃焼のレースで参考外とみた。直前の追い切りは余裕の手応えで5F64.8〜上がり36.5秒。3分どころと内目を回っての好時計だが、今度は筋肉も締まり体の切れが良くなったぶんコーナーワークのうまさが目を引いた。力を出し切ればチャンス。

・エオリアンハープ
 前走後は1か月タップリと乗り込んでおり、いずれも素軽さ十分の内容を消化。暮れの28日には3歳未勝利馬と併せて5F67.9〜3F38.1秒を余力十分の脚どりでマーク。そして3日もポリトラックに入って1000万条件インディーズゲームを4馬身追走から、ラスト1F持ったままで並びかけ、再び余力十分の脚どりで併入。5F67.7〜3F38.2秒の時計は平凡でも、ラスト1F12.2秒で重心が沈んだフットワークは絶好調を裏付ける印象。使い込むと結果が出ないタイプで、今回のように府中牝馬Sから中6週で中山ターコイズS、そして中4週で金杯というローテーションは必ず吉と出るはず。中山2000も心配なし。ハンデ53キロの恵量で爆発力をきかす。

◆1/5(木)中山9R・ジュニアC
・モエレフルール
 前走後も豊富な乗り込み量を消化。年末にウッドチップで66.7〜37.8秒、今週は終い重点に53.3〜37.4秒。内めを回ってきたとはいえ、手綱を押さえたままラスト1ハロンを12.3秒と、鋭さ満点の伸び脚を披露。一戦ごとの上積みが大きく、絶好調と言える状態を整えている。圧倒的に外枠不利な中山マイルで、16番枠からの2着と負けてなお強しの前走。1勝馬だけのオープン特別、状態・実績ともに抜けており、勝ち負けの競馬になる。

・マウントビスティー
 未勝利コパノウイリアムが相手だったとはいえ、問題にしない手応えで力強く先着。動き、気合のりが良く、絶好調をキープしている。前走はビックプレゼンターにハナを奪われる苦しい流れになったが、直線で一旦見せ場を作り、0.3秒差の4着。先行勢が総崩れの中で大健闘といえる内容だった。今回は距離延長、相手関係からスンナリ逃げられそうな一戦。デキの良さで粘り切る。

◆1/5(木)中山12R・4歳以上1000万円以下
・ウォンビーロング
 前走は流れが遅く、前に残られる展開になってしまったが、それでもキッチリと脚を使ってコンマ1秒差の3着と好走。もともとレース上手で、中山のマイル戦はピッタリのタイプ。調整の難しい時期とあって、陣営も工夫をこらした調教をしているが、年末に坂路、年明けには北のBコースで軽く追って体調はOK。半休続きで体が重くなりがちな馬が多いが、やはり牝馬は仕上げに手がかからない。今回は牡馬が相手となるが、持ち前の切れ味を生かせばもちろん好勝負。できれば距離損のないインにこだわって、うまく立ち回りたい。

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