【栗東トラックマン情報】
◆1/8(日)京都11R・シンザン記念
・オリービン
2走前の千両賞を勝てば、朝日杯FSへの出走プランもあったが、負けたことにより、自己条件を手堅く勝つローテーションを選択。しっかり結果を出して、今回は中1週での再度重賞挑戦となった。中2週が続いた後の中1週。疲れを心配したくなるところだが「飼葉をしっかり食べているし、出来落ちなど全く考えられない」と橋口弘次郎調教師。また「動きはキビキビしているし、状態が悪ければ重賞に使うことなど考えなかった」と、とにかく状態は万全であることを強調。最終追い切りは坂路4F55.1秒と遅い時計だったが「それこそ間隔が詰まっているし、無理の時計を出す必要はない」と追い切り内容にも満足しているだけに、その走りに注目してみたい。
・トウケイヘイロー
朝日杯FSは4コーナーで外から捲って直線先頭という強気な競馬。さすがに最後は差されてしまったが、現3歳牡馬世代で力上位であるところはしっかりと見せてくれた。今回は関東遠征後の中2週ということで、中間の調教内容は軽め。年末にある程度速い時計を出して、年明けは4日にCWで新馬キタサンパイロットと併せて、6F87.3〜1F12.3秒と終い気合をつける程度にとどめている。ローテーションを考慮すれば、当然の調教内容だが、くるみ賞1着時、そして前走とCWである程度速い時計を出していただけに、最終追い切りの軽い内容が実戦で影響しないとも限らない。
・ジェンティルドンナ
未勝利を勝ち上がったばかりだが、人気の要因はドナウブルーの全妹という血統と、前走後続を引き離したレース内容。そこから中3週での出走となるが、この中間の調教内容は気になる。まず調教本数は中3週で2本。石坂正厩舎としては珍しくないパターンだが、この馬自身はこれまで標準的な調教本数をこなしてレースに出走していただけに心配。また最終追い切りではウインスラッガーを追走して差を詰められないまま遅れ。相手が馬なりだった点、こちらは一杯に追っていた点を考えると、明らかに前走時より動けていない。なにせ前走時は重賞ウイナーのエピセアローム相手に手応え良く先着していた。決して前走より状態が良いということはないだろう。
・ピュアソウル
新馬戦2着後、中2週で京都芝1600m内回りの未勝利戦に出走して1着。新馬戦から8キロ体重が減った420キロでの競馬。小柄な馬体なので、その後は休養に充てられたことはプラス材料と判断してよいだろう。ただ今回は中9週の間隔で調教が4本。レース前日に少し時計を出すかも知れないが、普段から調教本数豊富な松田博資厩舎という見方をすれば、今回の調教量は不満。4日の追い切りは長目から時計を出して、CW6F82.3秒と合格点。ラスト1F12.0秒と鋭い伸びを見せたので、久しぶりでも動ける態勢にあることは間違いないが、同じ距離でも直線が長くなる外回りで今回の調教内容だと息切れする可能性がある。
◆1/9(月)中山11R・フェアリーS
・ラシンティランテ
3番人気に支持された阪神JFは「具合は本当に良かったんですが、前に壁をつくれず、引っ掛かって先行してしまいました」と友道康夫調教師。ただ「走りたいように走ったという感じだったので、レース後のダメージはほとんどありませんでした」ということで、中3週での中山遠征を決めた。この中間は元気いっぱいを証明するような調教量。坂路での調教本数を重ねて、年末にはCWで追い切り。年明けは坂路でスカイディグニティと併せて4F53.4秒をマークした。ただ気になるのはその動き。年末のCW、年明けの坂路ともに併せ馬では遅れた。2走前、前走ともに併せ馬では先着していただけに、量は文句ないけど、質に疑問が残る調教内容となった。
【美浦トラックマン情報】
◆1/9(月)中山11R・フェアリーS
・トーセンベニザクラ
1月6日も最終追い切りが圧巻の内容。6F標で1.2秒先行する格下アポロドンブリを直線で捉え、ラスト1Fは逆に一気の伸び脚から1.2秒先着。時計がかかる南ウッドで6F83.4〜3F39.3〜1F12.5秒はかなり速く、G前の脚どりにも躍動感。昨暮の阪神JFこそ決め手が不発に終わり10着に沈んだが、帰厩後、入念に乗り込んで昨秋時のデキを維持していることは確かで、あとは展開が合えば十分に通用するはず。相性の良い中山1600で直一気期待。
◆1/9(月)中山9R・成田特別
・オメガスカイツリー
前走の晩秋特別。直前の調教がポリで5F67.4秒と控え目で少し太めに映る馬体。それでも直線一気に伸びてハナ差届かずの2着。勝った逃げ馬が大きく抜け出していただけに仕方ない。それより豊富なスタミナを実証したことに収穫を見せた。今回の調教は2週前に6F78.6秒、そして1週前に5F62.7秒を計示し、さらに直前は63.3〜上がり37.4秒をゴール前で弾けてマーク。トモの甘い馬がこれだけ強い稽古を消化できたのはパンとした証拠。負けられない。
・ジュモー
およそ3か月ぶりの前走は、後方からしぶとく差を詰めて5着。やはりパドックではイレ込み気味だったが、道中はなだめながらの追走。それでも意外なほど折り合いがついて見せ場を作れたのだから、収穫のあった一戦としていい。関西からの転厩馬だがもとの所属はあの「池江寿」厩舎。素材は良いのだが、あまりに気性が激しいので追い出された格好だが素質馬であることは間違いない。ここはダート2400メートル戦になるが、リラックスして追走できれば距離は問題ないはず。牡馬相手でも、平常心さえ保てれば通用していい。
◆1/8(日)中山9R・寒竹賞
・ブライアンズオーラ
前々走は勝ち馬に直線外から被されて行く場所を失い、前走は馬込みの中で最後まで目一杯に追えずと、消化不良のレースが続いている。こうなると状態の陰りが不安だったが、年明けから元気な姿を披露。今週はウッドチップで4馬身先行させて格下馬を楽々と捕まえ、82.3-66.5-37.8秒。気合満点に鋭い脚さばきが目立ち、今回も絶好調をアピールしている。ここ2戦は完全に脚を余した競馬で、着順ほど悪い内容ではなく、人気が落ちる今回は絶好の狙い目になる。
・セコンドピアット
ツクバソヴール、ツクバヴァンクールを追走する形から、蛯名騎手が持ったままの手応えで、鋭く伸び先着。相変わらずの動きの良さが目立っている。前走は気性面の問題か、勝負どころで下がる不利。そこから大外を伸びて秒差無しの4着と、力上位は明らか。あのレースぶりなら距離延長は有利なはずだし、スローからの決め手勝負は臨むところ。今回は人気に応えそうだ。