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東京大賞典

  • 2012年01月10日(火) 18時00分
  • 2
東京大賞典(12月29日 大井 サラ3歳以上 定量 GI 2000m良)

○(1)スマートファルコン    2分01秒8
△(2)ワンダーアキュート     鼻
▲(3)テスタマッタ        2
△(4)シビルウォー        3
 (5)メダリアビート       頭
………………
◎(6)ヤマニンキングリー
 (7)カキツバタロイヤル
△(8)スマートインパルス
△(9)ツルオカオウジ

単100円 馬複260円 馬単290円 3連複1080円 3連単1780円

 スマートファルコンが連覇を飾った。直線あと百m、追いすがるワンダーアキュートと壮絶な叩き合い。勢いは外アキュート、しかし首差まで並びかけ、そこから内ファルコンが粘りに粘る。結局、馬体が100%重なったところがジャスト・ゴール板…そんな感じ。「正直負けたと思いました。スタンドが凍りついたような雰囲気(単1.0倍)になっていたし、後はもう祈るだけ」(武豊騎手)。記者自身もどう納得したらいいか言葉に迷う。文字通り薄氷を踏んだが、それでも勝った。ファルコンの実績と貫禄、さらに軌跡というものに、最後は天も味方した――。もっとも決勝写真を凝視すると、スリットの部分、確かにファルコンの首がタイミングよく下がっていた。これこそ天才・武豊J、そうも言える。

 外枠ながら好スタート。逃げ自体は自然流で無理がなく、しかしペースは驚くほど速かった。千通過59秒5、昨年レコード樹立時(58秒9)と大差がない。ただ思いのほか後続は離れなかった。テスタマッタ、ワンダーアキュートがぴたりと追走。だからこの2頭、とりわけアキュートは大好走としか言葉がない。パドックなどいつも通りイレ込み加減で(10kg減)、けっしてよくも見えなかったが、終わってみれば内面が違う、そういう結果。前走「JCダート」、トランセンドの2着。成長を素直に認めるべきだろう。

 ただ、ファルコン自身の評価は少し複雑になってくる。二千2分01秒8の時計はもちろん立派だが、上がり38秒2(昨年37秒3)を要したこと。やはり絶好調、ピークではなかった気もする。そう考えると、今後はローテーション、路線選択が難しい。「ドバイ(遠征)は、ゆっくり慎重に検討します。行くからには心身とも万全で臨みたい」(小崎憲調教師)。2012年、明日からは7歳を迎える同馬。競走馬の能力、体調維持とは、改めて微妙かつ難しいものと実感する。

 テスタマッタもこの日は完全燃焼した。3歳春「JDダービー」快勝以来の大井登場。相性のよさ、波長のよさもあるのだろう。千六~千八あたりなら、もっと接戦になった感もある。

 期待したヤマニンキングリー6着。道中4番手は絶好とみえたが、現実に3コーナー手前で脚を失くした。実績から二千が長いとも考えにくい。大井ダートへの適性(パワーひと息)、そちらに敗因を求める方が自然と思う。南関東勢は、再び追走だけに終わってしまった。6~8着、3頭すべて二千2分04秒台だから、それなりの健闘とはいえるが、相手がどうにも速くて強い。言い換えれば、アジュディミツオー、フリオーソの偉業を、改めて思い知る結果でもあった。

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日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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