牡馬のトップグループは、年が明けたばかりのいまの時点で、朝日杯FSのアルフレード、マイネルロブスト。ラジオNIKKEI杯2歳Sのアダムスピーク、ゴールドシップ、グランデッツァ。東スポ杯のディープブリランテが「基準」になっている。ランク付けは見解が分かれるだろうが、ディープブリランテあたりが一歩リードの勢力図か。
ここは、ラジオNIKKEI杯2歳Sに続く2000mの重賞。そこで0.5秒差5着のブライトラインがいる。札幌2歳Sでグランデッツァ=ゴールドシップ、さらにはマイネルロブストと差のない4着だったベストディールがいる。
そのマイネルロブストは朝日杯FSの2着馬でもあるから、しだいに「勢力図」らしき形ができてくる。ここで「マイネルロブスト」が上位に入ると、早くもマイネルロブストが比較の基準、レースレベルの目安になる馬となるかもしれない。
そんなに簡単にランキングが見えるはずもなく、またわかりやすい勢力図が描かれてしまっては、熱心な競馬ファンにとっては興ざめの力関係が成立してしまう。
ここまで別路線を歩んできた中山2000mの「ホープフルS」組に注目したい。2分01秒4~6で上位を占めた「アドマイヤブルー、コスモアンドロメダ、レッドシャンクス」のレベルは低くない。レース全体は(61秒2-60秒2)=2分01秒4の決着で、レース上がりは35秒0-11秒9だった。
中で、明らかに脚を余したと見えたのは4着レッドシャンクス(父ガリレオ)。少し出負けして後方の位置どりになったため、上がり34秒3で差を詰めたが、勝ったアドマイヤブルーと0秒2差。ただし、スローに近い流れをインに突っ込んだから、狭い進路を探す直線の追撃になり、ゴール前は脚を余していた印象が強い。
この中間、レース間隔はないが入念に乗って成長をうながしている。欧州の現在のチャンピオンサイアーであるガリレオ(その父サドラーズウェルズ)産駒。ガリレオ産駒の走るパターン通り、ノーザンダンサーのクロス(3×5,5)の配合。欧州のクラシック血統らしく、もし路線に乗って候補の1頭に浮上するとしたら、3歳になったこの時期に急速に充実を示してくれるはずである。
デビューからの3戦、自身の上がり3ハロンはレースの流れにかかわらず「34秒2~4」。そうは切れない死角はあるが(サンデー系ではないから)、早めにスパートしても簡単にはバテず、速い脚が長続きするタイプと思える。3歳春にトップに躍り出ないと、古馬になってそうはパワーアップしないのが欧州のクラシックタイプ。急上昇に期待したい。
ベストディール、マイネルロブスト、アドマイヤブルー、アーデントの4頭を相手本線に、1戦1勝だが素質十分のキネオピューマ、2000m向きのスノードンが穴馬。