船橋記念(1月11日 船橋 サラ4歳以上 別定 南関東SIII 1000m良)
◎(1)ナイキマドリード 1分00秒6
(2)バトルファイター 2
△(3)セントラルコースト 頭
△(4)ギオンゴールド 11/2
▲(5)ダイワディライト 1/2
…………………
△(6)グリッターアイス
○(7)コアレスピューマ
(10)ダイワシークレット
△(12)スパロービート
単210円 馬複5530円 馬単7130円 3連複4920円 3連単31320円
ナイキマドリードが豪快に差し切った。課題のスタートこそ無難に出たが、内めの枠(4番)でもまれ、前半ややぎくしゃくした行きっぷり。しかし3~4コーナー、鞍上が思い切りよく大外に持ち出すとエンジン全開。ラスト1Fの伸びは誇張でなく次元が違った。
「差す脚があるんだから大丈夫。自信を持って乗ってこい…そう先生(実父・川島正行調教師)から言われました。最後は本当に凄い脚。(自分は)追い込む競馬でなかなか勝てないからよけい嬉しい」(川島正太郎騎手)。千m1分00秒6、重い馬場を考慮してもほめられないが(昨年ジーエスライカー=58秒8)、レース自体の印象点、インパクトというなら数字を超える凄みがあった。何より、南関同士SIII、別定57kg。負けられない条件、同時にプレッシャーの重い場面を勝ち切ったことが、今回同馬には大きいだろう。
展望の時点でも書いたこと。ナイキマドリードはスプリンターとマイラーのちょうど中間、千四~千五あたりが本質ベストと推測する。だから一連千m好走(一昨年JBC2着など含め)はいわゆる絶対能力の高さと言いかえられ、そう考えると、今秋川崎「JBC=千四」は文字通り100%完全燃焼の舞台になる。「馬が成長しているし(鞍上も)落ち着いて乗ってくれた。人気に応えられてホッとしたけど、素質的にまだまだ通過点という思いもある」(川島正行調教師)。
次走未定とされたが、ごく普通には4月「東京スプリント=大井千二」が有力か。交流GIII、現時点記者の出走想定では、セイクリムズン、セレスハント、さらにラブミーチャンあたりが強敵。仮にそこで“速さ”で負けても、実のあるレースができれば大目標につながる(と思う)。
馬券的には結果荒れた。バトルファイター2着。同馬は南関3冠馬(当時4冠)トーシンブリザードの稀少な産駒で、祖父デュラブを通じ“快速”を受け継いでいる。近況からやや頭打ちかとも思えたが、戦歴をふり返れば今回メンバーに大きく見劣るわけでもない。積極的に2番手を運び、終いも保せた山田信騎手、好騎乗。同Jは昨暮れ「シンデレラマイル」をテイエムヨカドー(急きょ乗り替わり・12人気)で制しリズム一転の感がある。
3着セントラルコーストは痛恨の出遅れ。馬混みをひるまず追い上げ、最後0.4秒差なら負けて強しといっていい。筋肉質、惚れ惚れする好馬体。この部門(スプリント)のJRA出身馬らしいスピードとセンスを実証した。
ギオンゴールドは、外グリッターアイス、中バトルファイターに出負けし、結果リズムの悪い競馬にみえた。当日6kg増でまだ昇りめはあるだろう。
5着ダイワディライトも道中実績(JRA7勝)通りの素軽さはみせ、ひとまず叩いて良化待ちか。
コアレスピューマはインで窮屈な展開にせよ、同馬らしくないジリ貧だった。明け8歳。結果論ながら下降線の懸念もある。
グリッターアイスは外枠から絶好のスタート、押し出されるような逃げ。結果6着でもいい感触はつかんでいる。