TCK女王盃(1月18日 大井 サラ4歳以上牝馬 別定 jpnIII 1800m良)
△(1)ハルサンサン 1分53秒6
△(2)カラフルデイズ アタマ
○(3)プレシャスジェムズ 1
△(4)ウェディングフジコ ハナ
▲(5)パールシャドウ アタマ
…………………
(6)ラインジュエル
△(7)プロヴィナージュ
◎(8)ショウリダバンザイ
単2150円
馬複2690円
馬単9350円
3連複2230円
3連単33950円
ハルサンサンが見事な瞬発力で差し切った。プレシャスジェムズの逃げは、千通過64秒5の超スロー。道中4~5番手を進んだハルサンサンは上がり36秒5(推定)だから、ほぼ究極の数字といえる。「自分が乗って4戦目。惜しいレースが続いていたし(ロジータ記念・シンデレラマイル2、2着)、嬉しいと同時にホッとした。折り合いが少し難しいけど、最後は切れる」(今野騎手)。レース史上(15年間)、地方馬優勝は6頭目。ただ、南関東生え抜きとすると第3回ヤマノリアル以来12年ぶり2頭目で、その意味でも価値が大きい。
ハルサンサンはサウスヴィグラス×ワカオライデンの4歳馬。デビュー時から末脚は定評があったが、ゲートと折り合いに課題を残し、ここまで重賞制覇に届かなかった。「馬も鞍上も、道中よく我慢した。直線スッと外に出せたのも今野くんの腕でしょう。初タイトルがGIIIだからね。持ち味が100%出たと思う」(佐藤賢二調教師)。この日467kg、少しずつ、しかし心身とも着実なパワーアップ。父の産駒は一見早熟にみえてそうでもない。経験、キャリアが実になり、イメージ以上の新境地を開いていく。自身は統一G7勝、JBCスプリント優勝。さすが地方トップサイヤーと納得する。
前述通り典型的な上がりの競馬。2番手からいったん抜け出したカラフルデイズは岩田J、会心の騎乗とみえた。父クロフネらしいセンスのよさ。まだ線の細さは残るが(430kg台)、ごく普通のダート牝馬レベル(ラヴェリータ引退、ミラクルレジェンド不在)なら、常に好勝負可能だろう。この路線、ひとまず“基準馬”という見方をしたい。3着プレシャスジェムズは道中こそ一人旅だが、スタートでつまずき、その挽回に力をロスした部分があった。ただ追って味がないことは事実で、今後も展開しだいの評価になる。4着ウェディングフジコは先行馬ペースにうまく乗った善戦で、それなら道中モタつきながら、最後肉薄したパールシャドウに可能性を感じる。期待したショウリダバンザイ8着。行き脚がついた3~4コーナー、一瞬あわやと思わせたものの、いざ追って伸びなかった。本来これだけスローなら捲り切る力がある(昨秋Lプレリュード・上がり36秒2)。精神面を含め、現状スランプというしかない。